誠に光栄なことに「海響館」様(山口県下関市の水族館)よりヘイケガニの標本制作のご依頼をいただきました。
下関と言えば源平合戦で有名な「壇ノ浦の戦い」の舞台で、ヘイケガニ(平家蟹)は源氏との戦いに敗れて海に沈んだ平家にちなんで名付けられており、
甲羅の形が怒りに満ちた顔のように見えるので、平家の怨念が乗り移ったという伝説があります。
そんな下関にゆかりのあるヘイケガニを海響館様でも展示されており、
私が以前ヘイケガニの標本を作ったことをご存知だったみたいで、生体と併せて展示したい旨のご連絡をいただきました。
ちょうどタイミング良く冷凍庫にヘイケガニのストックがあったので、オスとメスの2匹を作らせていただく運びとなりました。
ちなみにヘイケガニのオスとメスの見分け方ですが、
オスは片方のハサミが大きく、ふんどしが三角形のような形をしており、
メスは両方のハサミの大きさが同じで、ふんどしは幅が広く丸っこい形をしています。
水族館からのご依頼は初めてなのでかなりのプレッシャーですが、展示品としてふさわしい作品に仕上げられるように頑張ります💪
それでは制作開始です。
さて、こちらはオス、メスどちらでしょう?
正解は
片方のハサミが大きいのでオスです♂
まずはボイルします。
以前の記事でも書きましたが、ヘイケガニは甲羅が外せない構造なので、肉を取り除くことができません。
なので
除肉せずにポーズを整えて乾燥させます。
私の中では身を取り除いて作ったものを「剥製」、
身を取り除かずにそのまま乾燥させただけのものは「標本」
と呼び分けておりますので、
今回のように除肉せずに制作したものは「剥製」ではなく「標本」になります。
ヘイケガニのような小さなカニであれば
1週間も経たないうちにカチカチに固まって、臭いも気にならなくなります。
絵の具で塗装して先方にご確認いただいたところ、
甲羅の辺りが若干くすんだ色合いになるとより良くなりそうだとアドバイスいただき、
甲羅の色合いを微調整しました。
この色彩で再度ご確認いただいたところ、OKをいただきましたので、
最後に艶出しコーティングをして完成です。
メスはこんな感じに仕上がりました。
完成後は水族館にお送りして無事任務完了です。
後日、山口に行く機会があったので伺ったところ、
なんと!
水族館の1つのコーナーとしてめちゃくちゃお洒落に展示されていました!
ヘイケガニ水槽と並んで展示されています。
まさか自分の作品が水族館デビューを果たした晴れ舞台をこの目で見る日が来ようとは・・・。
作り手としてこんなに嬉しいことはありません😭
これから展示品として末永く活躍してくれることを願っています。
とても素敵な展示なので、山口に行かれた際はぜひ海響館様にもお立ち寄りいただき展示をご覧いただければ幸いです。
末筆ながら、作品の魅力を最大限に引き出すように展示してくださった水族館スタッフの皆様に心より御礼申し上げます🙇














