いつもお世話になっている「御所浦恐竜の島博物館」(熊本県天草市)様よりクルマエビの剥製制作のご依頼をいただきました。
クルマエビは10年ほど前に一度作ったことがあるのですが、殻の薄さに苦戦した記憶があります。
殻が薄い種類は乾燥段階で変形したり、壊れやすかったりと、失敗の危険性をはらんでいます。
しかし今回は博物館の展示品制作という大役を仰せつかっているため失敗はできません。
なので先方にご無理を言って予備の個体を何匹か送っていただき、その個体で練習した上で本命の個体に取りかかることにさせていただきました。
ということで、まずは試作品の制作です。
殻の薄さの危険性について先方にお知らせしていたため、かなり大きな個体を送ってくださいました。
通常個体に比べるときっと殻が厚いはずです。
このご厚意を無駄にしないように終始気を引き締めて作業にあたります。
ちなみに「車海老」と呼ばれるのは、
体を丸めると模様が車輪のように見えるからだそうです。
↑
もう脱線して気がゆるんどる😅
これは失礼💦
では気を取り直して制作開始です。
まずは茹でます🦐
殻を壊さないように注意しながら、耳かきなどを使って身を取り除きます。
ポーズを整えて乾燥させます。
この段階で殻が変形してしまう恐れがあるので、殻の内側にティッシュペーパーを詰め込んで変形防止を試みました。
一週間後・・・
ティッシュペーパーが功を奏したのかは分かりませんが、変形もなく無事に乾燥してくれました。
一安心です ε-(´∀`*)ホッ
しかしどうしても収縮してしまうのが眼玉です。
乾燥してシワシワにしぼんでしまいました。
なのでこういう時には、
ボンドを盛って復元します。
これで下準備は整いました。
いよいよ塗装です🎨
下地の赤色を消すために、まずは全体を白く塗ります。
その上に黄色を塗り重ねていきます。
縞模様を入れるとクルマエビらしくなりました。
この段階で先方に確認していただいたところ、
腹部の関節の縁の部分だけを濃くしてほしいとご指摘いただき、
矢印のラインを濃くしました。
微妙な違いが分かるでしょうか?
再度先方にご確認いただいたところ、OKをいただきましたので、
艶出しコーティングをして完成です!
これでクルマエビ作りの感覚はつかめました。
ではいよいよ本命個体での挑戦です!
・・・が、
もう一度同じ作業を見るのもしんどいでしょうから
制作工程は割愛させていただきます😅
ということで完成したのがこちら↓
触角の先に至るまで欠損のない完全な個体です。
大きさはというと、
手のひらをはみ出すほどの超ビッグサイズです。
欠損のない特大個体!
博物館の展示品としては申し分ないですね!!
余談ですが、クルマエビを養殖していると、共食いして巨大化する個体が出てくるそうです。
それを放っておくとさらに周囲のエビを食べてしまうため、巨大化した個体は間引かなければいけないのだとか。
その間引かれた個体を博物館が入手され、私の元に巡ってきたというわけです。
剥製を作っていると、今回の巨大クルマエビのように普段見ることができない激レア個体に出会うことができるので、それが楽しみの一つとなっています。
この剥製は博物館にて展示される予定ですので、ぜひ足をお運びいただき、その大きさ、迫力を直に感じていただければと思います。
ちなみに最初に作った試作品も別の博物館へと旅立って行きました。
こちらは公表を禁止されているので博物館のお名前は控えさせていただきますが、もし見かけられた際は作り手の苦労に思いを馳せていただけますと幸いです。















