8月に入り、やっとルノワール展に行ってきた。

オルセーやオランジェリーから103点もの貴重な展示があったが、

かなり疲れているし、幸いさほど混雑していなかったので、

速めの鑑賞をした。

といっても、いつもの自分の鑑賞の仕方なのだが・・・

まず順路に従って、約30分程の時間で全ての絵を観て回る。

そのときに再び戻って観る絵をパンフレに〇をつけておく。

 

印象に残った絵は10点ほどあったのだが、

このままでは時間がいくらあっても足りないし、

そこまで体力の自信もなかったので、

とにかく読書する少女を出来るだけ見られるように、

いつもは最初に立ち戻ってピックアップした作品を順に観るところを、

読書する少女が最初の方だったため、

後ろから逆順に進んだ。

いくつか画像をつけるが、

ピアノを弾く少女たち、

ピアノを弾くイヴォンヌとクリスティーヌ

田舎のダンス、都会のダンスなども、

本当はゆっくり観たかったが、それぞれ5分程度で観た。

 

どうしてももっとゆっくり観てしまった絵は

ムーラン・ド・ラ・ギャレット

これはモンマルトルの丘上にあったカフェで、

名前のとおりむかし、風車のあった粉引き小屋だったところが、

カフェになり、そのガレットが評判になったところである。

この絵の近影には、ルノワールの友人たちが描かれていて、

先日ブログにも書いたモデル、マルゴも描かれている。

画面左、紳士とダンスを楽しみながら、

こちらを振り向いている少女がマルゴである。

ルノワール30代半ばの作品で、

このころの絵は、木漏れ日の光が人々に明るく差し込むものが多く、

この作品でもマルゴから近くのテーブル席の人々にも、

明るい木漏れ日が差し込んでいる。

ぶらんこ

これもギャレットと同時期の作品だが、

木漏れ日の代表的作品だと思う。

陽光のなかの裸婦

これもまたルノワールが光を絵に描いた代表的なもの。

草原の坂道

ルノワールの風景画はそう多くはないのだが、

この作品は印象に残る。

観ているだけで楽しそうで、この草原を歩いてみたくなる。

ちなみにこの作品は、

親友クロード・モネのアルジャントィユのひなげしに似ていると言われている。

参考_アルジャントィユのひなげし_クロード・モネ

 

そして今日の目的であった、絵をゆっくり観た。

読書する少女

モデルはマルゴである。

これはフラゴナールの読書する娘へのオマージュといわれている。

参考_読書する娘_ジャン・オノレ・フラゴナール

 

このマルゴの絵は、今日一目観た時から胸が詰まるような感覚があった。

とても幸せな眩い光につつまれた、美しい少女の絵なのだが、

観ているうちに涙がぽろぽろとこぼれだし、

多くのギャラリーがいるのに、人目も憚らずに涙していた。

30分ぐらい絵の前に立ち尽くしていたのだろうか?

完全に不審な年寄りといった風情だったと思うが、仕方が無い。

美しいものは理屈ではない。