今は個性が大事にされている時代だ、今の若い人は個人を大事にしている、こういう話も聞きますが、そもそも個性は最近できたわけではなく、当たり前ですがいつの時代にも存在しているはずです。

 

それをあえて言うようになったのは、それだけ今まで個性を重視してこなかった、みんな一緒であることの方が大事であったということでしょう。

 

確かに学校では、みんな同じ時間に同じ授業を受けさせ、同じテストを受け、それで優劣をつけます。

 

体育にしても同じ種目をみんなでやりますし、同じ時間に学校に来て、同じ時間に帰ります。

 

高校や大学で学科など専門性を磨く場所が提供されますが、いままで同じことをやっていた子どもに、自分の強みが何かを気づかせるのもなかなか難しいのではと思います。

 

社会に出て、会社に入っても、本人の希望を問う場面はあれど、新入社員の配属先はある程度決まっており、異動する際も本人の希望や周りとの関係性で行われるケースが多いでしょう。

 

マネージャーがメンバーと接する際は、自己主張が強かったり、個性を掴み切れなくて、マニュアル通りなら楽なのにと思ったりします。

 

それだけ個性的じゃない方が、みんな一緒の方が管理する側は楽でしょう。でも人はそんなに簡単なものではないですし、今も昔も個人は個人、個性は個性のはずです。

 

こどもに求めることは、同じことをやってもらうよりも、その子のどこに特長があって、それを引き出すにはどうすればよいか。

 

社員に求めることも、その人の得意をどのように会社に活かせるか、であるはずです。

 

個性が人それぞれ違うと言うことは、それが合わされ、補われれば大きな可能性を生むということでしょう。

 

人がそれぞれ違う個性を持っていることは、それを活かして、協力することで大きな力を生むということです。

 

個性的な時代になったと思うのではなく、個々を活かしやすい時代になったと捉えてみてはどうでしょうか。

 

そして、自分自身も、自分の個性を活かせる場所を目指してほしいです。