プロダクトアウトという言葉があります。
意味としては、会社の方針や作りたいもの、作れるものを基準に商品開発を行うことを指します。プロダクトを作ってから、どのように販売していくかを考えるスタイルです。
一方対比される言葉として、マーケットインという言葉があります。
プロダクトアウトとは反対に顧客の意見・ニーズを汲みとって製品開発を行うことを指します。
これだけを見ると、マーケットインはきちんと顧客がほしいものを作ると捉えられ、プロダクトアウトは、あまり顧客を見ず、自社のやりたい開発を行っていると捉えられます。
しかし、本来のプロダクトアウトはもっと高次元のもののはずです。
それは、今は顧客が見えていない、潜在的な欲求・ニーズを汲み取り、それを自社の製品・サービスによって掘り起こすということ。
当然、受けた顧客側は、自分が気づかなかったことを気づかせてもらえ、インパクトが非常に大きなものとなります。
ただし、今見えているニーズに対するマーケットインに対して、見えないニーズを叶えるプロダクトアウトの難易度は高いです。
どちらにせよ、顧客の意見・ニーズに応えることは同じです。
プロダクトアウトが悪い印象を受けるのは、顧客の潜在ニーズも見えず、ただ自分たちが作りたいものを作る、やりたいサービスを行うからではないでしょうか。
自分たちは何のためにやっているのか、誰のために存在するのか。
その対象には顧客の存在があるはずです。
そこだけは見失わずに、悪い意味でのプロダクトアウトにしないことだと思います。