たまにくるやつ
もう会えないのに会いたくなる
お母さん
実家の愛犬たち
めちゃくちゃ寂しい
今は結婚して娘も生まれて
こんな性格歪みきった私には
もったいない程に優しくて純粋な娘がいて
不満に思う事は多いけど働き者の夫がいて
きっと私は幸せなんだと思う
突然死で即死した母の死に目には
あえなかったけれど
実家の犬2匹は私が引き取り世話をして
最期を看取った
もうお母さんに触れられない
犬達を撫でたり添い寝しながら
犬のにおいを嗅ぎながら
抱きしめることもできない
服についた犬の毛をとって
ブラッシングしなきゃとか
衣類コロコロしなきゃとか
掃除機かけなきゃとか思うこともない
お母さんの誕生日を祝うこともない
一緒にでかけることもない
犬の誕生日に大好きなチーズケーキを
あげることもない
全部、全部、もうない
もう二度とこない
寂しい
寂しい
こんな時、お酒が飲めたらいいのに
もう3年以上断酒してる
もともとそんなにお酒は飲まないけど
こういう時には飲みたいと思ってしまう
まだおっぱい大好きな娘
娘の夜中の覚醒がたまにあって
寝起きは特に授乳しないと大泣きするから
完全に卒乳するまでは
夜中でもお酒は飲まない
きっとこれはトラウマなんだ
一番大切だった人との
突然の永遠の別れが
私の中でトラウマになっているんだ
もう母の死から4年も経った
犬は3年と1年経った
それでも今でも
毎月一度は急に気持ちが不安定になって
パニックになる時がある
涙が止まらなくて
過呼吸を起こす時もある
全部ひとりでいる時に起きる
時が解決してくれると思っていたし
現に時が解決してくれている
日常生活が送れている
でも完全には無理なんだ
どんなに時間をかけても
癒えない部分も確かにあって
それはこれからもきっとそのまま
完全には癒えない
自分の心の傷を抱えながら
生きていくしかない
でも私は二度と精神科にも心療内科にも
行きたくはないんだ
私はとことん自分に甘いから
油断したらすぐ薬に頼ろうとする
昔は本当に未熟でおさなすぎた
家族に迷惑しかかけていなかった
それに、昔みたいに
生きたいけど死にたいとか
死にたいけど生きたいって気持ちは
今はもうない
家族のためにも生きる選択しかない
母が迎えられなかった還暦を
私は絶対に迎える
夫を看取るのは私
あわよくば孫の顔もみてみたい
この生きる目標があるから
これから先もきっと大丈夫
心の傷は自然治癒で大丈夫
薬はいらない
寂しいときは
分骨して手元に置いてある
母と犬達の遺骨を
ぎゅっと抱きしめる
それだけで寂しくなくなる
また頑張れそう