かなり長めの小説を原作とした、楽曲の作成に取り掛かりました。
原作は、アルファポリスさんにて掲載しています。かなり長いので、お時間のある時に。



【霧の魔女(エルヴィラ)の物語】

私の一族は 人目をはばかる様に
山奥を転々と歩いて生きていた

不思議な力 秘める者と
恐れられ 退けられ生きていた

遥か彼方 憧れの王都より来たる
軍馬の嗎

王妃の病を癒すため
特別な【夏至の日に生まれた子】(風の民)を求め
【王子】(イバン)はやって来た

弱い私は 一族の首と引き換えに
傅き従うより他に無かった

けれどそれは 貴方も同じ
より大きな力に縛られ もがく鳥を
空へと放ってやろうと決めた

だから私は逃げない
どんな現実からも
この目で世界を 確かめようと決めた

【生まれて此の方風の民の掟により】(今日まで)母を知らない私を
初めて抱きしめてくれた人

私は決めた 彼らを護ると
国家の秩序を乱す 無限の悪意から

けれど 嗚呼 悲しいほどに
笑えるほどに 無力な私

宴の始まりを告げる場で
斬り殺された 王と王妃

涙を殺し 振り返る
せめて貴方の瞳に映る
最期の景色が
勇敢に戦う 私の背である様に

見返りなどいらない
貴方がくれた 短い日常
忘れないで その目を開けて
貴方の【初めての友人】(友)を 覚えていて

それさえ叶うのなら
何も惜しくは無いの
生まれて来て良かった
心から 心から そう思うわ

...*...

諦め掛けていた 愚かな私を
どうか許してください
忘れていたの
どんなに暗い夜の闇にも
灯る光があることを

私が貴方を愛した様に
私を愛してくれた人がいた
私が貴方を護る様に
私を救う人たちがいた

この世界は 悲しいけれど
幸せにも満ち溢れている
だからこの生を 飽きらめやしない

例え叶わぬ望みを叶え
不死なる世界に捕えられたとしても
私は【行き詰まった今回の人生】(人生)を諦められない

何時か皆が この世を去って
私を忘れて 生まれ変わったとしても

幸せと笑ってくれるのなら
何も惜しくは無いの
生まれて来て良かった
心から 心から そう思うわ

私は望んで 【不思議な力を手にした者】(魔女)になろう