ラテンアメリカもまだまだですな | ラテンなおやじのぐうたらニカラグア生活

ラテンアメリカもまだまだですな

 先日、鍋とヤカンを買った話 を書きました。使ってみましたが、鍋はともかく、ヤカンははっきり言って欠陥商品


ラテンなおやじのぐうたらニカラグア生活-鍋とヤカン


 鍋もヤカンもブラジル製です。ブラジルといえば、近年、つとに国際的にも売り出し中の大国です。航空機まで国産できるようになっていると聞きます。


 このヤカンですが、買った時はこのように蓋がぴったり閉まっていますが、一度開けて再び蓋を閉じようとすると、ぴったり入らないのです。そこでちょっと強く押し付けて閉じようとしたら、蓋が全部ヤカンの中に入って落ちてしまいました。熱湯が入ってなくて良かったです。

 そして、お湯を沸かしてカップに入れようと取っ手を持つと熱くて持てない。取っ手の部分がどんな素材か知りませんが、熱伝導率の高い素材を使っているのでしょう。

 蓋は落ちるは、熱くて持てんわ、何やねん、これ! だいたい、こういうのは製造者が一度どんな具合か使ってみることはしないのかね。ヤカンぐらいちゃんと作れと言いたいです。


 ブラジルでこれですよ。こういうのも製造できなくて輸入している他のラテンアメリカ諸国のレベルは推して知るべしです。


 文句を言い始めたらきりはないけれど、ラテンアメリカに住んでいる日本人なら、例えば、電球がよく切れることは経験済みでしょう。切れるのはまぁ目をつぶるとして、新しい電球を買ってきてそれを差し込みに入れようとすると、ネジ目がうまく合わず回転させて差し込めないという経験もしているはずです。こういうのは規格品ですから、本来どんな電球もどんなソケットにもぴったり差し込めないといけないはずですが、規格品が実は規格品の体をなしていないのです。


 技術というのは連続ですから、こうした低レベルの技術の上に次第に高レベルの技術が積み重なっていくわけです。ある日突然、技術移転で高レベルの技術がマスターできるものではありません。

 先進国に「技術をよこせ」という途上国も多いですが、仮に「はい、差し上げます」と言って渡しても低レベル技術の土台がない所に根付くことはないでしょう。


 どうしてこうなってしまうのかはいろいろ理由があるのでしょうが、恐らく、手仕事を嫌ったり、卑しんだり、一段低く見る文化の国にはなかなか高度な技術も根付かないということは言えるかと思います。


 その点、日本は「この道、何十年」という手仕事の職人を尊ぶ文化的風土がありますから、幸せな国に生まれたものだと、役にも立たないブラジル製ヤカンを見てふと思いました。

 このヤカンを見る限り、ラテンアメリカもまだまだですよ

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