これは長く続いた性虐待とはちがう話なんですが、わたしの初めての性被害の話です。
わたしは3歳で、まだ幼稚園にも行ってませんでした。
母がパートに出るようになったので、昼間伯母の家で過ごすことになりました。
当時、弟が生まれたばかりだったので、弟もいっしょに預けられていたと思います。
伯母は父の姉で、なかなか厳格な人でした。
その家には小学生の「お兄ちゃん」が2人いて、給食のパンを持ち帰り、分けてくれました。
これが幼児のわたしには少し大人っぽく感じてうれしかったんです。
お兄ちゃんたちが学校から帰って来たらいっしょに遊ぶんですけど、ある時、2階の子供部屋に連れて行かれ、パンツをぬがされて、兄弟はわたしの性器に指やコンセントを突っ込んで遊びはじめました。
わたしは単純に、ここって何か入るんだ?って驚いてされるがままになっていました。
しばらくして伯母が部屋に入ってきて、3人の様子を見て、すぐに兄弟を部屋から追い出して、ひとり残されたわたしが伯母に激しく叱責されたんです。
この一件が「性的なことをしたらわたしが怒られるんだ」という刷り込みになりました。
当時は母が世界で一番恐ろしい存在だったから、怒られないように平穏に暮らすには、性的なことを受け入れる必要があると思ったんです。
母は怒るとデレッキという石炭ストーブの中をかき回す鉄の棒で殴りかかってきたので、まぁひどい親ですね。
母は21歳でわたしを生み、そこまで悪気はなかったんですが、若かったので気性が荒く、体罰やむなしの考えでした。
後年、弁護士を依頼した時に、この兄弟からの性被害についても伝えるべきか迷ったんですけど、登場人物をやみくもに増やすのはよくないんじゃないかと考えて、泣き寝入りすることにしました。
けれどもこの兄弟のしたことは許されていいことではありません。
兄の方は市役所の職員になり、弟は消防士になったようですが、もう定年退職しているでしょうね。
彼らに民事で賠償請求することも考えの中にあります。