イルミネーション | 日々自分を愛する★世界を幸せにする

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アラフィフ、独身、バツイチ。趣味は海外ひとり旅。2014年、私は不幸と思い込んでいた時にブログを書きはじめ、2020年の今、最高に幸せと感じられるようになるまでの日々、
感じた事をブログにしています。
良かったら一緒に面白がってください(๑˃̵ᴗ˂̵)

毎年、
クリスマスが近くなると大通りは一面、イルミネーションが施される。

まるで、光の花が咲いたみたいだ。


この街のイルミネーションは有名だった。

地元の人以外も他県から、大勢の人がこの光の花を見に集まるのだ。


だからクリスマスの前後は、
街は人で溢れかえる…。


ひろとが睡眠時間を削って働いているのを知っていて、
私は


「イルミネーションが見てみたい」


と無茶を言った。


「わかった、時間作るよ。」


彼は無理して
時間を作ってくれた。


約束は8時。


8時30分過ぎても、ひろとは来なかった。


いつもなら、30分遅刻ぐらいで来るのに…。


メールは返ってこない。


電話も繋がらない。

何回もコールした。

やっぱり出ない…。

どうしよう…。


事故でもあったのかと、急に不安になった。



私はまだひろとの
家も知らない…。


友達も知らない…。

何も知らない自分が悲しくなった。


「あ…」


ラストイベントの時、アドレス交換した、祐希奈ちゃんの事を思い出していた。

すぐさま電話する。

「理緒さん、久しぶり!元気~?」


「元気だよ!

急にゴメン…、
ひろと、
電話繋がんないんないんだけど、

そういう事って、
よくある?」


聞かないといけない自分が情けなかった…。


「ひろちゃん、きっちりしてるから…。
おかしいですよね…?

私、ひろちゃんの友達に連絡してみますね!」


「ありがとう。お願い!」



暫くして、ひろとから連絡があった。


「理緒さん、ごめんなさい!すぐ行きます!」


ひろとは疲れすぎて、ソファーで爆睡してたらしい…。


すぐさま祐希奈ちゃんにありがとうを言い電話を切った…。

“何でもなくて良かった…。”


そう思うと同時に、
何も知らない自分に対する憤りが込み上げてきた。


しばらくして、いつものように慌てながらひろとが現れた。


でも結局、


時間がなくて
イルミネーションを見る事は出来なかった。


「また来年もあるじゃん…。」


ひろとは言った。



その約束が守られる事はなかったけど。