■授かりもの | 橘りべか【旧ブログ→新ブログへ引っ越し中】
橘りべかです。

週末から週初めにかけて、オープンスクールとセッションで東京に滞在していました。

こころなしか、関西より若干涼しさを感じます。



東京でお会いしたうちの一人の方より頂いた素敵なプレゼント。


橘りべか【一瞬であなたの直感力は開く!】-ipodfile.jpg

鈴蘭をかたどった、涼やかな音色の東京大神宮の「お守り」

iphoneにつけてみると、ちょうどカバーも赤白カラーでしっくりぴったり。


このお守りを授けてくださったのはとても素敵な女性。

物腰柔らかな外見に強さと純粋さを備えています。


その彼女を見ていたら、こんな話を思い出しました。


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「サーシャのお守り」


とある紛争の耐えない小さな国で生まれ育ったサーシャは、幼いころから生き抜くすべを

知っていました。それはとても日常的なことでしたので、何故?という疑問すらわきません。

両親んを失った彼女にとって1日1日を何とかして生き延びることはごくごく当たり前でした。


サーシャが成人した頃、また紛争が激しくなり街の住人が半分ほどになってしまいました。

彼女は誰から頼まれたわけでもなく、彼女の意思で親を紛争で失ったまだ言葉も十分に

話せない子供達を、安全とはほど遠いけれども被害を受けた箇所の少ない場所で

かくまうようになりました。


子供たちはまだ幼すぎて両親がいなくなったこともわかりません。もちろん外で争いが起こっている

ことさえも知りません。それでも本能的なものなのか小さい両手を広げてサーシャに抱っこして

もらうことをしきりに求めます。きっと本当の名前はあるのだろうけど、彼女は一人一人に新しい名前を

付けてあげることにしました。せめて一緒にいる間名前で呼んであげたいと思ったからです。


サーシャは新しい名前でそっと抱き寄せ幼子の鼓動と体の温かさを感じた後、深く息を吸いこみます。

そして小さなおでこにそっとキスをしながら囁きます。「今日1日この子達が生き延びれますように」


子供達が眠りについた後、夜空を見ながら一人安息を取るのが彼女のささやかな楽しみでした。

ふと思いがよぎります。「守る」ものがあるって、私には何もなくても心強く感じるのは何故だろう。

そう思うと不思議と怖さが消えていくのが感じられました。


数週間後、ついに紛争が激化し、昼夜とわず襲撃が起こり始めます。ついには夜明け前に大きな

爆発が起こりサーシャがいた建物にまで及びました。あっという間の出来事で、彼女ががれきの下

から意識が戻った時には、さっきまで穏やかに眠っていた子供たちは、体だけが冷たくなっています。


サーシャは自分の体に受けた傷の痛みも忘れてとっさに歩み寄り、まるで自分の体温を分けて

上げるかのように手でやさしく顔を包みこみ、いつものようにそっとおでこにキスをして囁きました。

「この子達がずっと安心でいられる光の場所に迷わず行けますように」


サーシャが最後の一人に囁いた後、急に体が傾き始め力が抜けて、目を開けようとしても

開けていられないくらいです。


夢か現実かもうわからないくらいに意識が朦朧とする中、今までの人生の場面がまるで写真の

ようにかすかに見え始めました。


そのうち、ある場面だけがとてもまぶしくて光っているように感じます。それは、サーシャが一人ひとりに

新しい名前を付けてあげて、おでこにそっとキスをしてあげるところ。彼女がいつも子供達に囁いていた

祈りの声が歌のように遠くから聞こえてくるようでした。


その音がだんだん小さくなり、もう聞こえるか聞こえないかになったとき、サーシャは最後の息を

使って天に向かってつぶやきました。


「たった数週間でも、一緒にいれてよかった。一緒にいた子供達に何もあげれなかったかもしれないけど、

私は、守ることの強さをもらった。本当によかった。ありがとう。」


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今日も素敵な瞬間を!