結婚してからずっと専業主婦だったので、経済的に自立している女性に憧れていた。数年前子育てを終えた時、胸の中は虚しさでいっぱい。何の取り柄もなく、ただ夫に養ってもらって生きているだけだなって。


当時見つけた夢はエッセイスト。想像すると決まって浮かぶのは一人暮らしの部屋の窓辺に置いた机上で書いている自分。

陽当たりの良いレースのカーテンが揺れる部屋。


なんだ、一人暮らしがしたかっただけかって、暫く経って気がついた。振り返ると独身時代は父と弟と住んでいたので家事もわたしの仕事。結婚してからは夫と息子達の世話。気兼ねなく好きに暮らしてみたかった。


経済的に自立しようって真剣に思って働いたものの、うまくいかなかった。持病があるので、そんな時は決まって夫に助けてもらい、一人では生きていけないって身に染みた。

幸いにして短かった義両親の介護でも学んだことが沢山。


今月末で楽しかった一人暮らし生活を終え、専業主婦に戻ることにした。

家族には振り回してごめんなさいって謝った。すんなり許してくれる夫は器の大きい人。距離ができて良いところが沢山見えた。


30年以上前、出会った頃の写真を家族で見て大爆笑。長男は父そっくり、次男は自分で「お母さんに似てる」って。


これからは暴走せず大人しく暮らしていこう!