突然ではありますが、息子の進路が決定しました。
息子が、無事に第一志望の高校に合格したのです。

息子の第一志望は県外の私立高校でした。
4月から彼は、首都圏内某所にある私立高校の生徒になります。実家を離れ、寮生活です。ふわー。まだあまり実感がありません……。



前回まで書いていた2つの高校は、地元の私立高校でした。
彼の受験計画は、
①地元私立(滑り止めの滑り止め)
②地元私立(滑り止め)
③本命私立(第一志望)
④地元公立(第二志望)
という感じでして、③がダメなら④を受ける予定でした。
①、②と合格をいただいて、それでも③は実は全然レベルの違うところでして……無謀なチャレンジなのでは?と誰もが思っていました。確かに、成績(内申)で言えばその学校のレベルには到底追いついてなくて、推薦なんて夢のまた夢でございました。

それでも一般入試で受けることに決めて、私の姉からは、
「ま、いいんじゃない?思い出受験てことで!」
と笑われたし、オリンピックじゃないけど「受けることに意味がある」っていうか、まぁ、誰もがそんな感じに思っていたかもしれません。
塾では「受かれば、うちの塾では『伝説』になります」って冗談めかして言われたしなー。ははは…。
学校では、これまでに親の転勤等の理由以外で県外の高校を受けた生徒がいないので……、と対応に苦慮させてしまいました。申し訳ない。

唯一、学校の担任の先生だけが、
「良い学校だと思う。ぜひ合格してもらいたい。君なら大丈夫だと思うよ」
と仰ってくださいました。これは私も嬉しかったなぁ。


息子は――あの子は本当に飄々としているというか、何かに特別情熱を傾けるということがあまり無い子で、それもあって私は、こういうチャレンジをさせても良いのではないかと考えていました。
親の勝手かもしれないけど……。


本当に特別頭の良い子じゃないし、何なら受験前でもゲームばっかりやっててずっとおばあちゃんに怒られていた(私は諦めモードでした・苦笑)し、受験会場着いたら周りは皆さん優秀そうなお顔してらっしゃる子ばかりで、いやーどうもすみません……てな気持ちになったものです。

し、か、も!!

なんと息子は、上履きの入った袋を受験校へ行く途中のバスの中に置き忘れてきてしまったという……(滝汗。
受付でスリッパ借りて教室へパタパタと向かう息子の背中を見送って、これが祈らずにいられましょうかって感じで、終わるまで手が震える思いでした。



待つこと約5時間。
3教科筆記試験と面接が終わって、息子がまたパタパタと戻ってくる姿を見てほっとしたのですが、何故か一緒に出てきた男の子に手を振っています。まさか、知り合いでもいたのかと思って息子に聞くと、面接で一緒になって、喋ってるうちに気が合って、LINE交換しようって!なんて言うのです。
そそそそんなことってある?受験で初めて会ったのに??
いやそれはともかく、受験の方はどうだった?と慌てて聞くと、「楽しかった!」とひとこと言って、気が合ったという男の子が待ってる正門へ走って行ってしまいました。

その男の子にはお父様が付き添っていらっしゃって、しばらく子供たちがわいわい話しているのを一緒に眺め、
「……こんなことってあるんですねぇ」
と大人2人はつい笑ってしまいました。
聞けば、そちらの親子も県外から受験に来られた方でした。そのまま駅まで一緒に歩いて行くことになり、あれこれお話しし、お互いの子供のことを話すと確かに何となく気が合いそうですね……と、不思議な気持ちになりました。


男の子とお父様と別れた後、電車の中でようやく試験内容について聞くことができました。
「だいたい過去問でやったような感じだったよ!」
とあっさりした感想。(過去問、ちゃんとやったんだ?!という驚きも有り)
でも一番私が汗かいたのは、
「英語の最後に出てきた英作文の課題がねぇ、『この学校に上がって一番楽しみなこと』ってタイトルだったから、僕、『学食のランチです』『オープンスクールで食べたラーメンが美味しかったからです』て書いたんだよ!」
って……………(撃沈。
「ちゃんと、"I'm looking forward to~"って書けたよ~」
ニコニコして言う息子を見て、すっかり気が抜けてしまった私でした。

いや、もっとこう、素晴らしいことを皆さん書かれたのでは??
高校受験だよ?
別に文章の内容は問われないのだろうか……きちんと英作文として成り立っていればそれで………うううん。

まぁあとは結果を待つのみだ。
私も夫も、ひとまず息子が挑戦してくれたことが嬉しかったです。なんだかね、そりゃぁもちろん、行かせてあげたいなぁと心から願っていたけど、楽しかった!気の合う子がいた!て話だけで我が家は充分、良かった良かった!と家族で笑い合ったのでした。


それが、運よく合格を頂いて、なんと嬉しいことにあのLINE交換した子も一緒に合格して同じ寮に入ることになりました!(学校近くに親戚がいらっしゃると聞いたから、もしかしてそちらから通うのかなと思っていたのです)

なんとまぁ。




息子の受験はそんな顛末です。

いきなり息子の人生が動き始めた気がして、私はまだちょっと頭が付いて行かない感じがします。
息子自身も実のところはそんな風で、あ、もう中学の友達と気軽に会うことは出来ないんだ……と今更少し寂しい気持ちになってる様子です。
でも、楽しみな気持ちももちろん、沢山あるようです。なんたってラーメンが(笑。



残すところあとは娘の受験だけとなりました。
こちらは来月なのでまだ先なのです。
どうかどうか、娘にとって一番良い道がひらけていきますように。


息子よ、おめでとう!