こんにちは、浅草のステッキ屋Ribalonです。

毎週金曜日の名盤レビュー、本日はマディー・ウォーターズの「アット ニューポート 1960」です。

これは、ニューポートジャズフェスティバルからの音源で曲目は実際のセットリストではなく編集されていそうです。

ブルースと言えばギター1本とヴォーカルみたいなイメージですが、

1950年代頃からアンサンブルを重視した、アンプを通したバンドサウンドのシカゴブルースが台頭していきます。

シカゴブルースのアンサンブルが冴えわたるグルーヴィーなバンドサウンドは、ロックンロールの原型とも言われており、

Muddywatersは、そのシカゴブルースのボスと言われています。

その男くさい野太い声を聴けばアッという間にシカゴブルースの虜になることでしょう!

 

このアルバムは、私の中で世界一のライブアルバムです!

マイク1本(数本かもしれませんが・・・。)のライブ録音なのに、

最新のレコーディング技術を駆使した昨今の音源など比べ物にならないほど、

臨場感や熱さが素晴らしく、レコードで聞くと目の前で演奏しているかのようです。

 

この素晴らしさの理由は、

各プレーヤーのスキルの高さと、セットリストにあります。

マディのヴォーカルのすき間を絶妙にかいくぐるピアノやブルースハープ、

たった一音で聴く人を魅了するハイハットやバスドラ、

落ち着きとパワーが同居するセクシーなマディの声。

アンサンブルを重視しているのですが、音の主役が次々と入れ替わり、聴く者の心を鷲掴みにしていきます。

そして、ゆっくりな曲とアップテンポの曲を交互に演奏していくのですが、曲目が進むごとに

全体的に少しづつテンポがアップしていき、終盤の「I,ve got my mojo working」の頃には、

手の付けられない猛牛のようなスピードとパワーになっています。

もはやメロコアPUNK並みの勢いです。(笑)

 

疾走感ある「I,ve got my mojo working」を聴いていると、

「これはロックンロールの原型どころじゃないな!Punkもハードロックも全部ここから来てるな!」

と感じてしまうほどです。

そんな熱い演奏をクールな素振りでそつなくこなすバンドメンバーがなんともクールです。

 

なんでも物事が始まるときのパワーってすごいですよね!?

大衆音楽の始まりがブルースやジャズとするならこの頃の音楽のパワーってホントに凄まじいです。

Ribalonも熱い初期衝動を大切にステッキをデザインしていきます♪

 

最強のバスドラとハイアット「Soon forgotten」