「私の中のあなた」という映画を観ました。
不治の病、なんて聞いただけで嫌な予感がする程、映画としてはありふれた題材を扱った映画ですが、さすがはアメリカ(?)って事なのか、単なる闘病とそれを支える家族の心温まる感動ストーリー…なんかに終わらない所が本作の魅力です。
内容は凄く重いテーマが積み重なっていて、観る人の性別、年齢、立場によって色んな感想を持つ事になりそーな映画です。なので、一口に「ここが良い!」「ここは泣ける!」とか、そんな感想で終わらせる事はできない映画だと思います。ただ1つ確かなのは、観て損をする様な映画じゃないし、観た人それぞれが色んな感想を持つべき、そんな映画です。よって、内容については特に触れません。気になった人は映画館か、半年待ってTSUTAYAでどーぞ。
しかしはっきりと言えるのは、こういう映画を観た後だと、日本の「病モノ」映画はなんて質が低いんだろうかとって事。やれケータイ小説だ、やれ純愛映画だ…そろそろもうそういうのはいい加減やめた方がいいなんて周知の事実なのに、なんでまた次々とその手の映画は作られるんだろう…ニーズが何処にあるのか理解できません。
別に、「お涙頂戴映画」を否定したい訳ではなく。あれは良いんです、それで。だって、商業映画だもん。ただ「お涙頂戴」したい訳じゃなくて、「感動させてあげた分、お代は涙じゃなくて、お金で頂戴ね 」な映画な訳で。別にそれ自体は有りです。退屈で鬱々とした日々に飽きて、いっちょ涙でも流してすっきりしたいという方はどうぞ映画館へ、または半年(こういうのに限ってレンタル開始が早い気がするからもしかしたら3、4ヶ月)待ってから、お近くのTSUTAYAへ…ってな訳です。
別に何本似た様な映画が続こうが構いませんし、ああいう映画を観る人達の感想や認識の変化は人それぞれなんでどうだっていい訳ですが。
ただ1つ間違いなく、僕等がいつもわかっておくべき事は、「人の死は形容出来るものではなくて、ただ1つの現象」だって事。病気や障害を題材に人の死を美化したりする事は、やっぱり何だか違う気がする訳です。
死は誰にでも訪れる。それは自分かもしれないし、すぐ近くの誰かかもしれない、あるいは、見ず知らずの誰かかもしれない。
でも、誰に訪れるものだとしても、その「いつか」の為に出来る事は、常にどこかで「死を意識」しながら暮らすって事。死を美化したりするんじゃなくて、「死を想う事」なんじゃないかと、思う訳です。
「死は死以外の何物でもない。死は何も残さない。」
そんな台詞が印象的な映画でした。