あぁ、W杯っていうのは、決して一番強いチームを決める大会じゃないんだなと、改めて実感。
ドイツのが強いのに負けて残念とか、スペインが強いのかよく分からんけど勝っちゃって悔しいとか、そういう事ではなく。何というか、ここ(準決勝)まできて実現したカードがスペインとドイツって事自体が、個人的にはしっくりこないというか。
準決勝、スペインVSドイツ。
「普段着」のスペインと、「化けの皮が剥がれた」ドイツって感じの試合でした。
スペインは相変わらず、相手をおちょくる様な、ぱすさっかー(笑)を展開。自分たちのアイデンティティに拘ったサッカーをしました。今大会は際どい試合が続いているけれど、負けたのはグループリーグのスイス戦だけ。いつものスペインなら、「拘りすぎて自滅」してるところですが、今大会はそれがない。というか、それを演出できる様な相手と試合をしていない。スイスくらいですかね。いつもなら、ホスト国や地元勢(今大会でいえばアフリカ勢)がそういう演出に一役買ってくれる訳ですが、今大会のアフリカ勢はとことん元気なし。そんな訳で、さながら規模の大きな「鳥カゴ的なパス回しサッカー」で勝ち上がってこれちゃった感のあるスペイン。なかなか点がとれずに苦労してますが、要は今のスペイン代表は「メッシのいないバルセロナ」な訳で。あの「代表特有のオリジナリティ」のないサッカーを続ける以上、致し方ないのかなと。あとはビジャ頑張ってねという感じ。
一方のドイツは、今大会最も期待できると大会前から個人的に思ってましたが、この準決勝でいよいよボロが出たという感じでしたね。
スペイン対策(≒バルサ対策)の鉄板である「4-4ライン」での守備布陣を布いてきたわけですが、ここまではある意味定石というか、当然の選択というか。実際スイスはこのやり方で勝ち点3を奪ってる訳ですからね。このドイツのいわば「定石通りの守備」を、ひたすらこき下ろし、「スペイン圧倒的優位」的な実況の発言にがっかり。仕方ないか、民放だもの。
しかし、ドイツのラインを下げる事には成功しつつも、フィニッシュの精度に欠けるスペイン。それでもやり方は変えないんだなぁ。初戦のスイス戦でも思ったけど、ほんとにスペインはよく言えば「貫き通す」チームだし、悪く言えば「それしかない」チームなんじゃないかと。このチーム、一体代表の合宿とかで何の練習をしてるんだろう。練習の必要性があるのかな?デルボスケ監督、仕事あるのかな?的な。
そして、踏ん張りきれないドイツ。笑
やっぱり守りのチームじゃないなぁと。
セットプレーからの失点。プジョルの飛び込み方も凄かったけどね。スペインのターゲットマンはピケくらいしかいない訳で、その背後から前に飛び出したプジョル。ある意味、味方を踏み台にしたプレー。笑 マークは誰だったんだろう、忘れた。
後の「オタオタ感」と「こじんまり感」はちょっと目も当てられない感じ。せっかくのカウンターのシーンでも、空いているパスコースが見えていなかったり、緩急の付け方が拙かったり。レーヴ監督が決死の思いで投入した最後の交代選手、マリオ・ゴメスは完全に空気と化してました。ポスト役を期待されて投入されたんだから、もうちょいハイボールちゃんと競ろうよっていう。
スピーディーなカウンター、ボランチとサイドの選手の高い推進力を生かした攻撃は、今大会ではかなり有効な武器になってましたが、ゲーム終盤の「オタオタ感」を見る感じ、中盤でボールを落ち着かせられる選手が不足していた様に思えたのは気のせい?
そう、まさにこのポジション、ケガで離脱していなければ、本来はバラックがいた訳です。後半、追いかける展開になった事で見えてきたいわば「結果論」ではありますが、やはりバラックの不在は大きかったのかもしれません。もちろんケディラの飛び出しや、シュバインシュタイガーの運動量は素晴らしかったけれども。まぁ逆に言えば、バラックがもし出場していれば、シュバインシュタイガーのこの成長はなかっただろうなとも言える訳で。要は、限られた選択肢の中から「何を取るか」が大切だって話ですね。今から言えば、全て結果論でしかないですが。
スペイン的には、「勝ったからよし」なんでしょうが、果たしてこれが「攻撃サッカーの勝利」なのかは疑問。まぁ同じく勝ち上がったオランダも日本のマスコミ曰く「攻撃サッカー」で勝ち上がってるらしいので、何だかサッカー界全体における「攻撃サッカーの復建」的な流れを作りたいんだなぁってのは、何となくわかります。共感はしませんが。オランダが攻撃サッカーって、ねぇ笑
兎にも角にもはっきりしてきたのは、代表チームの「オリジナル」を作り上げ、その成果を発揮するだけの時間と環境は、もはやどの国にも(主にサッカー先進国に於いて)ありはしないという事でしょう。年々タイトになりつつあるスケジュールの中で、代表に割ける時間はほんの僅かな訳で、積み上げられるモノの差があり過ぎるだろうという、「そもそも論」もありますが。それがこれまでにも増して、より色濃く出た大会かなと、個人的には思う訳です。
そう、W杯は「強いチームを決める大会」なんかでは決してない。もっとイベント的な、エンターテイメントとして観るべきなんでしょう。じゃないと、何だか一試合一試合にヘコんでしまって仕方がない。アラが目立ちすぎるというか。笑
そういう意味では、一番「らしい」戦いを見せてくれたのは、やはりウルグアイだったのかなと笑 あのスアレスのハンドには気持ちが沸いたなぁ。何か勇気をもらった気がします。
あともう一つ。
この試合、解説は某元日本代表FWだったんですが、選手名を何度も間違えるのでさすがにイラっときました。メッツェルダーじゃねぇよ、メルテザッカーだよ。メッツェルダーはいねぇよ。
