僕の地元の駅周辺は今、再開発の真っ只中。
写真は今、建設中のビル。6階くらいまでが映画館等の商業施設となり、そこから上がマンションになる予定だそうで。
似た様な構造のビルがここ何年か増えていて、これで3つ目になるのかな。住む人が増えているんだろうか。
全国何処にでもありそうな話だけど、この街も例に漏れる事なく、再開発を進める側と、現住民との、特に周辺の商店街との間での諍いが続いている。けれど、こうして静かに、でもあっという間にビルが1つ建ってしまうのを見ると、抗えない力っていうものを感じてしまう。
再開発は街にとって然るべき変化で、その街で暮らす人達は、その変化に抗う事よりもむしろ、順応していく事を強いられている様な、そんな気さえしてくる。高いビルは、そこに在るだけでも絶対的な存在感を放っている。
高いビルが作り出した影が、商店街をすっぽりと覆っている。
必要なのに、そこに無い物。
不必要なのに、そこに在る物。
何が必要か、誰だってわかっているのに、気が付くといつも、手にするのは、不必要な物だ。
必要な物、不必要な物、選ぶ権利は実はとっくに失われていて、必要性の有無に関わらず、僕等はそれを手にする権利だけが残っているのかもしれない。
ビルは建つ事に意味があって、もしかしたらそれはもう、必要性なんて在って無い様なものなのかもしれない。
あのビルが建つ前の街並みを、あのビルの場所に在った筈の風景を思い出してみようとしたけれど、どうにもうまく思い出せない。
少なくとも、僕の中に今在るのはあのビルだけで、それ以外は無くなってしまった。
そうやって、色んな物が変わっていく。街並みも景色も、人も。
