何も無い 真っ白な部屋で





与えられた絵筆で

思い思いの 画を描けという





テーマは自由

対象に枠は無い



時間は無制限。







ところが

いざ 始めてみると



実は様々な

制約がある事に気付く。





与えられた絵筆は一つ



他に絵具も無ければ

絵の具も無い





そもそも 描き出すキャンバスが無い







完成させる義務とは何だろう



何故 描かなくちゃならないのだろう





言い出したらきりが無いが







まず向き合わなきゃならない問題は











描きたいモノが

見つからない事











名ばかりの

ハリボテみたいな自由の下で







描きたいモノさえ

見つけられない。











真っ白な部屋の片隅で

行き詰まりを感じている





在りもしない時間の制約が



尚更 焦りに拍車を掛ける





その首を絞めているのは

何だろう







何を描いたらいいのだろう。















息が詰まりそうになって





小さな部屋の 窓を開ける









広がった町並みが





いつもより

深みを増して その眼に映る。











少しの間



筆を休めて 街を眺めよう









乾いた 空の心を搾り取っても





きっと

生まれてくるモノは 何も無いから。













必要なのは





心を満たす事





描けないのは





心が乾いていたからだ





焦っていたのは





空の心が恐いからだ。