否が応にも 廻りだす毎日は
速度を上げて 目の前を過ぎていく

電車の窓から見えた景色は
始まりの季節を
確かに映し出していた。




スーツに身を包む新入生と

自分達のコミュニティーに
彼等を引き入れようとする在校生とで

キャンパスは活気に満ちている。



ちょうど 2年前の今日
この人波を
避ける様に歩いていた事

そして 去年の今頃
人波を掻き分けて
必死で彼等に声を掛けていた事


気が付くと

そんな事を
僕はぼんやりと思い出していた



新しい生活を迎える人

そんな彼等を
迎え入れようとする人

そのどちらでも無い 今の僕は


一昨年の僕よりも
去年の僕よりも ずっと

戸惑った顔を
しているに違いない。




季節は 瞬く間に過ぎて

僕はまた 新しい春を迎えた



1つ 歳を取るって事は

今まで
想像もしなかった感覚を
思いもよらなかった感情を

そんなモノを
知っていくって事なんだと思った




今 此処から
何が見えるか


今しか 見られない
何かが 見えるか



それが 大事なんだと

そんな風に 思えた。