茜色の空がぽっかりと広がっている
ビルは程よく遠く
空を遮る物は一つとして無い
こんな風景に出会える場所は
東京の街には
あまり多くない様に思えた。
間もなく陽が落ちる
世界が闇に沈んで
街は灯りを灯す
世界が色を無くしても
街は輝く事を止めない。
僕は 色の無い世界を思った
暗く重い黒と
薄く冷たい白
モノクロームの世界は
どんなに味気ないだろう
或いは そんな世界でも僕等は
受け入れ 営みを続けていくんだろうか。
それでも世界が廻るなら
与えられた色彩に
一体どんな意味が在るっていうんだろう。
きっと
僕等は 今の鮮やかさを望み
過去や未来が見えなくなる様な
そんな世界を選んだんだろう
そうだとしたら
世界に溢れる色も
絶えず流れていく事も
きっと意味が在るんだろう
無意味な物なんて
本当はきっと何一つ無い。
楽しい事も
そうじゃない事も
出会いも別れも
少なくとも僕は
この偶然を そんな風に思っているんだ。