友達からしてもらって嬉しかったこと。
その一。
大学受験に失敗して予備校に通っていた頃、両足が突然腫れて靴が履けない状態に。
病院を受診すると、最初の血圧検査で看護師さんが「ん?」って首を傾げながら何度も測ります。
「緊張してる?」と看護師さん。
「いいえ、別に」と僕。
そのまま入院させられました。(驚)
あとで聞いたところによると、上が230もあったとか。
心臓、腎臓、ホルモン等々、さまざまな検査をするも高血圧の原因は特定できず、医者も首をひねるばかり。
で、僕と来たら、何せ初めての入院、+原因不明の超高血圧+浪人の身から来る焦りなどで精神的にかなり参っていました。
母に当たり散らしたり、見舞いに来てくれる予備校の友人たちを、感謝の言葉をかけるでもなく、早々に帰ってもらったり。
本当は不安で不安で仕方なく、一人でいると頭がおかしくなりそうでした。
高校の同級生たちとバカ話をすることで、気を紛らわしたかったんですが、随分昔の話。
携帯やスマホがあれば解決するのですが、そんなものはない当時は打つ手なしの状態でした。
そんなとき、親友のひとりK君が見舞いに来てくれました。
「おう!どうしたんだよ。みんな心配してるぞ。俺が様子を見てくるって代表で来た。でも元気そうだよな」
その後はバカ話に花を咲かせました。
不安をいっとき忘れられたかけがえのない時間でした。
もっと話していたいなぁと別れを惜しんでいたとき、K君がおもむろに持参したビニール袋を取り出し僕に渡したのです。
ずっしりと重い袋の中には、もうすごい量の10円玉が。
「どうせ暇だろ?俺も暇だからいつでも電話かけて来いよ!」
(解説)
昔は赤電話ってのがあり、10円しか使えないものもあって、長電話をするためには多量の10円が必要だったのです。
大量の10円玉……。
集めるのも(現在のように銀行で簡単に両替というわけにはいかない)大変だったろうし、持ってくるのも大変だったはず。
それを恩着せがましく言うでもなく、帰りしなにドスン!と置いていったK君。
今、思い返しても男前だなぁと感謝しています。