「あなたは 何をする人なんですか?」
 
 
その答えを、何年間か考えてきた。
 
 
答えを、
 
今までやってきたことの
延長線上で
探していた結果
 
違和感が
わたしの中で大きく育ってしまった。
 
 
 
今までの職場で
培ってきた
 
具体的なスキルは、きっと持ってゆけない。
 
 
今まで私がしてきたことの
抽象度を、ぐぐっと高めて
今までしてきたことの核の部分だけ
 
 
取り出して
 
握りしめて
 
 
思いきって、別のフィールドへ
ジャンプして飛び移る。
 
 
 
 
何がしたいの?
 
よりも、もっと切実な
覚悟を求められる
問いかけ。
 
 
「あなたは何をする人なんですか?」
 
 
 
 あなたは 何をしてきた人?
 
 
 あなたには、何ができる?
 
 
 あなたは 何をしていく人?
 
 
 
 あなたは 何を
  世界に与えていく人?
 

 
 
 
目の前の人に 笑ってほしい。
 
その人の内側にある、
息を呑むほどに
色彩豊かな景色を
ほんの少し、一緒に見せてほしい。
 
 
その人が今まで歩いてきた旅路を、
大切にしてきたものを
一緒に確認して、
それを受け入れる瞬間を 見届けたい。
 
イメージは、もう かなり
形になってきた気がする。
 
 
あと、もう少し
これまでやってきたことから
何かを取り出したい
 
何年もかけて大きくなった
結晶のような何か。
 
 
取り出して
握りしめて
 
境界線を踏み越えて
 
その 先 へ。
 
 
まだ、見たことのない景色が
見える場所 へ。
 
 
* * * * * * * * * * *
 
 
 
あなたは何をする人なんですか?
 の問いは
 
システム開発とチームビルディングを
書いた、この本に出てきます。
 
 
 
システム開発以外の現場でも
活かせるものが山ほどあるのでは?
と思わせる、すごい名著。
 
キーワードは「越境」
 
 
自分はデザイナーだから
自分はプログラマーだから
自分はリーダーじゃないから
自分は……

 
 
境界は
越えてゆける。
 
できない理由を手放して
その先へ
 
 
導くのは、ただ
自分の内側にある、消えない灯。
 
 
 
あなたは
 
「何をする人なんですか?」
 
「世界に何を
 与えていく人ですか?」
 
 
真摯に 答えていく。
 
たとえ 今は
答えが見つからなかったとしても
ずっと持ち続けていく 問いのような。
 
 
 
一年前の今頃、わたしは
システムエンジニアとして
15年ほど勤め続けた職場にいました。
 
「今さら、わたしに何ができるんだろう」
 
「ずっと同じ場所にいたから、ここから出るのが怖い」
 
 
そうして、この記事の元になる文章も、
一年前の今頃に書いていました。
 
 
そして、今。
 
会社を離れ、コーチ・セラピストとして
歩き始めている自分がいます。
 
 
「あなたは何をする人なんですか?」
 
 
その答えは、もう 見つけたけれど
 
これから先も、
何度となく
一年先も 五年先も
 
変わらずに、自分に投げてかけていく
問いのような気がしました。
 
 
 
 
お越しくださり、ありがとうございました。
 
明日もあなたが笑顔でありますように。
 
 
山本 麻莉