あこたんのこと⑪ | あこたんのラブライフ!

あこたんのラブライフ!

2022.10.11 12歳8ヶ月と28日でお空組になった黒ラブのあこたんことアコルです。 2010.1.13生まれの男の子です。よろしくお願いします。


自分からソファーに乗ることは
もうできなかったけど
久しぶりにソファーに乗せてみたら
なんかしっくりこないのか
降りたそうにして

あこたんの大好きなソファーなのにな、って
切なくなりました

やっぱり冷たいところがよかったんだよね


A先生から
病院の酸素室の会社の
酸素マスクのレンタルができるからと
紹介されました

家庭用は大型犬用のケージはないので
マスクだけになってしまうかもしれないけど
それだけでもあれば少し楽になると思うから、と



さっそくこちらの会社に連絡したら

すぐに自宅に届けてくださいました


なんで大型犬用のケージがないのかな、

と思ったけど…🤔


ビニールやダンボールなどで囲いを作るといいですよ、と言われて

友達が ビニールでカバーを作ってきてくれた

本当にありがたかった


でも、あこたんは怖がって

そのカバーの中になかなか入ってくれなかったの

怖くて、、   わん!って 久しぶり

聞いたあこたんの鳴き声


そしてこの、わん!が

最後に聞いたあこたんの声だったな…



A先生に相談したら

怖がるようなら無理やり入れなくても

酸素マスクをあててるだけでも

効果あるからと言われて


せっかくお友達が作ってきてくれた

ビニールカバーだったけど

酸素マスクだけを使うことにしました



でもやっぱり

庭に行きたいあこたん


夜中も庭にいたいというので

それには困りました


この時は まだトイレに行きたくなると

自分で歩いてポーチから庭に降りてしていたので

それはとても偉かったけど

一度庭に出ると 自力でポーチに上がれず

そのまま芝生の上に寝てしまって

雨が降っているとそのまま濡れてしまったり…


なので いつも見ていなくてはならず、

でも 私たちが外に寝るわけにもいかないので

あこたんが動いたらすぐわかるように

首輪に鈴を付けることにしました


あこたんが常に見えるように

ポーチ脇の部屋で寝るようにし

寝ていても 鈴が鳴ったら直ぐ起きて庭に

行けるようにしていました


懐中電灯であこたんを照らし

息してるかな? と何度も何度も確認していました




あこたんがしたいようにさせてあげたかったので

人間の食事も外でしようとか

庭にテント張ってそこで寝ようかとか

家族で 本気でそんなことを考え始めていました



ほとんど寝ていない生活が1ヶ月半程続き

体力的にも精神的にも もう限界を超えていたけど

アドレナリンというのは

本当にあるものだと実感していました


介護用の歩行補助ハーネスは使ってはいたものの

大型犬のあこたんの介護は 想像以上に大変で

この時改めて

元気なうちから 介護になった時のことを考えて

物理的にも精神的にも

準備をしていくことが大切だと感じました


元気な時はそういうことって 

なかなか考えたくないものだけど

とても大切なことなんだって …


あこたんの場合は

盲導犬協会から色々な介護用品が

送料だけ負担すれば無償で

レンタルできたのですが


あこたんは

最後まで頑張って自力で歩いたり

トイレもしてくれていたし

まだまだこれから長い介護生活が

続くと思っていたので

盲導犬協会に連絡をしたものの

結局 間に合いませんでした


大型犬は、歩けなくなった時

抱っこができないのが一番大変なことでした


大型犬でも小型犬でも介護ということにおいて

もちろん辛さは同じだと思うけれど

抱っこできたら…という場面がたくさんあって

火事場の馬鹿力で持ち上げて

腰を痛めてしまったけど

そんな痛み感じる余裕などない私でした


あこたんは29kgでしたが

病気になってからも、食欲が落ちてからも

何も食べれなくなってからも

明らかにやせ細ることもなく

最後まで27~28kgから落ちることもなく

毛艶もずっとツヤツヤピカピカでした



ターミナルケアが始まってから少しした頃

10/9~10の連休に軽井沢の実家から 

母と姉があこたんに会いに行くからね と

連絡がありました


何度も一緒に実家に帰省していたし

何年か前に 2ヶ月程

姉の家で預かってもらったこともあり

母や姉たちも本当に可愛がってくれていました


日に日に弱っていくあこたんを見て

みんなが会いに来てくれるまで

どうか元気でいて…と願いました


その間も

毎日病院に行き 点滴を頑張り

看護師さんが与えてくれる流動食を 

日によってムラはあったけど

頑張って飲んでくれて


ある日、病院に持って行っていた

普段食べていたフードを待合室にいる間に

一粒ずつあげていたら

気づいたら いつも食べていた量

全部食べてくれたことがありました

それでも足りなくて

病院で売っているおやつを買ってあげました


やっぱり食べてくれると安心でホッとしたけれど

わんちゃんは 最期の時が近づいてくると

一時とてもたくさん食べて

え?元気になった?って 思うことがある、って

聞いたことがあるけど

そういうことだったのかな、とか


それとも 食べる度に私が喜ぶから

ママを喜ばせたくて頑張って食べてくれたのかな、とか


後になって 色々と思い また涙が出るのでした


毎日、入れ代わり立ち代わり

お友達があこたんに元気玉を届けに

来てくれていました

私のことも心配して

差し入れを持ってきてくれたり…

どんなに支えられたわかりません


妹分セレブも元気を届けに来てくれました



あこたんは 頑張って頑張って

母たちが来る週末になりました


いつも元気いっぱいのあこたんが

ほとんど寝たりになっている姿を見て

母も姉もショックを受けて泣いてましたが

あこたんは 全部聞いてるし 全部わかってるから

せっかくみんな集まったのだから

いつものように楽しく過ごそう!ってみんなで

2日間過ごしました



最後にみんなで写真撮れて本当に良かったなぁ

あこたんは ずっとずっとみんなのセンターです



翌日の病院は 姉も付き添ってくれました

夕方、母と姉が帰る時

あこたんまたね!また絶対会おうね!

と、母と姉が言うと

頭を上げてくれました



みんなが帰ってから

久しぶりに娘にヴァイオン聴かせてあげたら?

ぜったい聴こえるから 弾いてあげて、と言いました


あこたんが大好きなお姉ちゃんのヴァイオリン

いつも娘がヴァイオリンを弾くと

気持ちよさそうに歌い出して

もう、練習にならないよ~と、

いつも娘が困っていました


もしかしたら、また歌い出すんじゃないかと

そんなことあるわけないかもしれないけど

そんな奇跡があるかもしれないって願いました

たけど、あこたんは歌いませんでした

でもきっと心の中で歌っていたはず

いつもより大きくお腹が動いているような

可愛い目をパチクリさせているような

そんな気がしました



娘のヴァイオリンに合わせて

気持ち良さそうに歌っていた頃のあこたん



この時、ヴァイオリン聴かせてあげてほしいって

なぜそう言ったのかわからないのだけど

今、聴かせて…と、

あこたんからの願いを感じたのかな

不思議です


この日聴かせてあげることができて

本当によかったって思いました





この夜が永遠に終わらないでほしい…と

心から願いました




次回に続く…