~彼女side~
寝室に入ってベッドに転がって、ぼんやり暗い室内を照らす月明かりを見つめた。
…舞台が決まったって言われた瞬間…。
潤くんの舞台を観た…あの日を思い出して、心臓がバクバクした。
あの…嫌な気持ちの日々が始まるんだって…。
全然、あたしは進歩してないんだなって…気付いた。
舞台のこと考えるだけで、1日中、胃がムカムカして気持ち悪い。
舞台がある日は尚更。
そんなあたしを他所に、うるむは、潤くんがやってるものは全て見たいタイプ。
コンサートでもなんでも。
とりあえず行けるものはなんでも行くし、最近はたまに潤くんが観る舞台についてくときもある。
潤くんから全て吸収したいみたいな…。
きっと…うるむは潤くんみたいになりたいんだと思うけど…。
あたしは複雑。
日増しに潤くんと行動も性格も顔も…似てくるうるむはちょっと嫌。
潤くんみたいにならなくていーよなんて思ってしまう。
そんなことを考えながら、眠りについて…。
目覚ましの音で目が覚めて、時計を見たら6時半。
リビングに降りていったら、床に転がるおじさんアイドル二人。
朝まで飲んじゃったコースか。
潤くんに付き合った、にのが大変だったかな?
少し可笑しくなって、にのにブランケットかけて…。
潤くんの寝顔を覗きこんだら…あっ、なんか久しぶりに見るかな。
最近、潤くん忙しくて、あんまり顔合わせてなかったから。
オフの日も違う舞台観に行ったり…友達と出掛けたり…。
用事があるっていなかったり…。
最近伸びてきた潤くんの前髪を手でかきあげながら、愛しいのに…ちょっと憎たらしい。
ここ2週間くらい…キスもしてもらってないな…。
少し開いた唇は…誰とキスしてんの?
舞台で…毎日…誰とキスしてんの?
あたしにはしないのに…。
………床についていた手が妙に汗ばんで、ギュッと握りしめて、顔を近付けて、唇に触れようとして…止めた。
バカみたい。
なにやってんだろ。
何年経っても…バカみたい。
きっと潤くんにしたら…。
キスなんかもうどうでもよくて。
こんな風に、いつまでもこだわってんのはあたしだけなんだ。
あたしだけ…。
バカみたいに、好き好き想ってるだけ。
いつまでもおんなじ気持ちでいたいなんて…あたしだけ。
そっとブランケットかけて立ち上がったら、リビングのドアが開いた。
『おはよ』
『おはよ、うるむ』
寝惚けた顔でリビングに入りながら、リビングに転がるおじさん二人を見て笑ううるむ。
『お酒くさっ!こんなとこで寝たんだ』
『みたいだね』
笑いながら立ち上がってキッチンに行ったら、うるむも来ていつもみたいに手伝ってくれる。
うるむは優しいな…。
いつだって優しい。
『母ちゃん、今日は顔色いいね?』
『そ?』
『うん。最近、あんまりよくなかったから…ちょっと心配してたんだよ?』
『…ありがと』
うるむをぎゅーっと抱き締めて、頬っぺたにキスしようとしたら、うるむは嫌がって身体をつっぱねた。
『止めてよ!もう、そんな年じゃねぇから』
『オレは母ちゃんのもんじゃないよ。彼女が大好きなんだからってか?』
『ちげぇーよっ!』
バシッとあたしの腕を叩いて、頬を赤くするうるむを見ながら、ちょっと寂しいな。
潤くんも…。
うるむも…。
どっちもあたしなんか必要ないって?
『母ちゃん?』
あたしの顔が変な顔したのか、ちょっと心配したみたいな顔があたしを覗く。
『なに?やっぱ、ちゅーして欲しくなった?』
笑いながら抱き寄せて無理矢理、頬っぺたにちゅーして、ギャーギャーしてたら、後ろから頭をおっきな手が叩いた。
『朝からうっせぇよっ!』
『潤、助けて!』
慌ててリビングに逃げるうるむに笑う潤くんが、自分の頬っぺた指指した。
『うるむにすんなら、オレにすれば?』
『やだよ…』
やだよ…。
潤くんに背中を向けて、冷蔵庫開けたら、潤くんの腕が首に回って頬っぺたに唇が触れた。
『…今日、オフだから、うるむが学校行ってる間、デートしよっか?』
……なんだよ、そのご機嫌とりみたいな口調。
『…行かない』
『なんで?最近、してないじゃん』
『…行きたくないから』
『なに拗ねてんの?』
頬っぺたに触れてる唇がくすぐったい。
『拗ねてないよ』
『…最近、好きだよって言ってないから?』
『…違う』
ある意味、図星だけど…。
『好きだよ』
頬っぺたに触れてる唇が動いて、胸が少し熱くなる。
『…バカじゃ…』
あたしが動かした唇は潤くんの唇で塞がれた。
唇が離されて、潤くんを見たら、悪戯っこみたいな潤くんの瞳が笑った。
『さあて、飯作りますか?』
……反則。
いくつになっても…。
キミのその笑った顔は…反則。
バカ…潤…。
つづく。
いやん(*/□\*)
朝からラブラブしちゃってぇ。
つーか、潤くんおめでとう!
思わず感涙しちゃいましたわ。
こんなに1位が嬉しいってないよね?
しかもメンバーがあんなに暖かい目で拍手(爆)
どんだけ心配されてたんだ、末っ子。
あー、可愛い笑顔が見れたので満足でした、はい。