~彼女side~
『ただいま~』
リビングでゆきとゴロゴロしてたら、潤くんとうるむが帰ってきた。
学校からうるむが帰ってきた時は微妙な顔してたのに、今は凄くすっきりした顔してる。
ちぇっ…また男同士で内緒の話して、解決かよ。
うるむは、よくあるんだよね。
あたしには話てくんなくて、潤くんに話をして解決しちゃうこと。
昔はあたしの役目だったのに、潤くんと暮らすことになってから、潤くんばっかり。
手洗いうがいして、あたしの近くに座ったうるむを覗きこんでみた。
『うーるーむーくーん』
『なに?』
『うるむくんさ、今日なんかあったの?』
あたしの言葉に、少し目が泳ぐ。
『…な…なんにもないよ?』
『嘘だ!あった…絶対あった!なんだよ?言えよ?母ちゃんに言えないことなの?潤くんには言えてもあたしには言えないことなの?』
うるむに詰め寄ってたら、急に後ろからギュッってされた。
『ほらっ。うるむを虐めないの!』
潤くんの甘い匂いが鼻をくすぐる。
『…だって、うるむ…』
『いいの。ほらっ、アイス買ってきたから、ご飯食べたら食お?』
誤魔化すように、あたしの手に袋が渡された。
男同士…やな感じ。
結局、うやむやにされて晩御飯食べて、ゆきは潤くんがお風呂に入れて寝かしつけてくれて、うるむはあたしから逃げるように、早々に自分の部屋に逃げてった。
もう…本当にやな感じ。
お風呂上がり、リビングの窓から吹く風が心地よくて、窓のふちに腰掛けてアイス食べてたら、潤くんも横に座って、一緒にアイス食べ始めた。
『…潤くん』
『ん?』
『前はさ…うるむは、あたしに何でも話してくれた…』
『…うん』
『でもさ、潤くんと住みはじめたら、あたしなんて必要ないみたい…』
『そんなことないよ。たださ、うるむは男だからさ、そりゃ、お前に言いにくいことだってあるよ…ただ、お前にしか話せないことだってあると思うよ?』
潤くんは、言葉を選ぶようにゆっくり喋った。
潤くんは…きっと…あたしより、的確に答えをくれて安心すんだろうな…。
でも、やっぱり何でも話してくれたのに、潤くんに持ってかれてるのが悔しい。
『うるむは…あたしにべったりだったんだもん…ずっと…潤くんがいない間…ずっと…あたしだけだったんだもん…』
あたしの言葉に、潤くんがアイス食べきってあたしを覗きこんで、顔が近づいて唇が触れた。
『じゃあ、オレがべったりしてやろうか?』
『…バカじゃないの?』
フフっって笑って、両手が頬を撫でて何度も唇が触れる。
この厚みがある柔らかい唇は魔法みたいで、いっつもどうでもよくなっちゃう。
それを潤くんは知ってるから、いっつも何度も触れて、顔中にしてくれる。
『…誤魔化してる』
『誤魔化されろよ…』
……いっつも誤魔化されっぱなしのあたし…。
…でも好き…。
そっから、1ヶ月。
あたしの骨折はすっかり完治して、普通に生活出来るようになった。
夢のようなお姫様生活に終止符をうつって、つまんない。
うるむは相変わらず、ゲームしてて、ソファで本読んでる潤くんの首に手を絡めて、抱きついてみた。
『なに?』
『お風呂いれて?』
『もう自分でやれよ。完全に治ったんだろ?』
軽くあたしの足にコツンと蹴りいれて、嫌みな顔。
『お姫様生活に慣れちゃったんだもん…お付きの人、早くお世話してよ~』
『あ?誰がお付きの人だよ!お前ね、図に乗るなよ?』
鼻をグリグリつねられた。
『痛い…けちぃ~…』
『風呂いれてやってもいいよ?その代わり…色んなことしちゃうけど…完治したんだろ?いいの?』
チュッって唇が触れて、ニヤッと笑われた。
『…遠慮します』
フフって笑って、視線を本に戻された。
そんなあたしたちを、床に座ってたゆきがじっと見てて、ソファに座る潤くんに抱っこせがんだ。
『ん?だっこ?』
潤くんが本置いて、ゆきを抱っこしたら、ゆきが潤くんに笑った。
『潤…チュッ…』
『ふふっ…可愛いな、ゆき…チュッして欲しいの?』
潤くんが笑ってチュッってしたら、もっとってせがんで、潤くんはでれでれした顔でゆきの顔中にキスをして、ゆきが楽しそうに声に出して笑った。
…ゆき、きっと悪い女になる。
女の勘。
『あたしも、チュッして?』
潤くんに言ったら、チラッと見て鼻で笑われた。
『お前も、アホだな…』
『いいもん…うるむにしてもらうもん』
ゲームしてるうるむに背中から抱きついて、うるむ見たらゲームに真剣で画面から目を離さない。
『うるむくん、チュッってして?』
『…ウザイよ、母ちゃん…オレ、好きな子にしかしないから』
…なにそれ。
『…ねぇ、うるむ。もしかしたらさ…』
あたしがいいかけたら、潤くんがあたしを引っ張った。
『くだらねーことしてんなよ。ゆき寝かせてくるから、寝たら二人で飲もうぜ。準備しといてよ?うるむも、もうゲーム止めて、寝る準備しな』
うるむ引っ張って、うるむは素直に電源切って3人で二階上がってった。
くそっ!
うまいタイミングで、うるむ逃がしたな。
やっぱり男同士感じ悪い。
でも……。
最近、潤くんはうるむのパパなんだなぁ…って実感することが多くて嬉しい。
うるむを産んだ時は…本当に潤くんの子供なのかなぁ…なんて実感なくて…。
大きくなるにつれて、どんどん潤くんに近づくうるむが嬉しかったんだよな。
なんとなく思い立って、昔のアルバム引っ張り出したら、ちっちゃなうるむがいて…。
でも、うるむを抱っこしてんのは、なぜか…にのばっかで…。
……少し切なかった。
つづく。
おはよう。
昨日はおやすみごめんね。
ゆきはやっぱり将来悪女になる予感…?(*ymy*)
あっ、昨日の地震…いや、今日?
また変態仲間とモグりながら、寝落ちしてて、エリアメールの音で飛び起きた。
ここは震度3くらいで、あんまり揺れた感覚なかった…長い揺れだったけど。
ちなみに、ボンも山ちゃんも相変わらず爆睡…。