なんか嫌、って言えますか？

その昔

まだ夫が彼だったころ

言われたことがありました。

 

 

 

『なんか嫌、とか、よくわかんないけど嫌、とか、そういうことを言わないところがいいなぁって思う』

 

 

 

彼（当時）が、こう言って、わたしを褒めてくれたのよ。

 

こういうところが好きだと言ってくれたんです。

 

 

 

そしてわたしは自分でも

 

『理由を説明できること』

『ちゃんと言えること』

『こうでああでこうだから○○なの』

 

と言えることが良さだと思っていたし

 

 

 

当然ながら

『えーーーなんかイヤ～～～』とか

『よくわかんないけどムリ～～』なんていう女子を

心底バカにしていたので

 

 

 

だよね

やっぱりこれでいいんだよね、と

『嫌な時は理由を説明するのが当たり前だ』と思っていました。

 

 

 

 

 

でも、それをやっていたら

どうなったかというと

 

 

自分のネガティブな気持ちを言う時は

正当な理由を探す

もしくは

見つからない時はだまって飲み込むようになりました。

 

 

だって、理由のない『嫌』なんて

言ったら相手を困らせるし、あげく嫌われると思ったからね。

 

 

もっと言うと、これ、小さいころからのわたしのパターンです。

 

 

image

 

 

でもそこから十数年たってわかったのは

その、心底バカにしていた女子を

本当は、ほんとーーーーは、羨ましかったということ。

 

認めたくないくらい羨ましいのに

同じようにはできないから

バカにするしかなかったということ。

 

 

 

 

 

 

なんかイヤ～～～、って言えたら

すんごく楽だったのにね、と

当時のわたしを振り返って思います。

 

 

 

 

もちろん

理由がある時もある。

明確にわかっている時もある。

 

でも

理由なんてわからない時もあるよね。

 

ただただ自分の感覚が

それは嫌だな～ってことは

生きていたら普通にあることだもん。

 

 

 

 

でも当時のわたしは

自分の中の

そんな不確かなものを認めて外に出してしまったら

 

 

『めんどくさい女』だと思われて

人が離れていったり、嫌われたりすると思っていたし

 

 

もっとさかのぼれば

『めんどくさい子』『めんどくさい人』になったら

親に迷惑かけたり、受け入れてもらえないと思っていたということです。

（こう書いている時点で、実はめちゃくちゃめんどくさい女だということも、後になって知る（笑））

 

 

 

 

 

 

なんか、嫌。

 

うまく言えないけど嫌。

 

よくわかんないけど嫌。

 

だって嫌なんだもん。

 

 

これを言って良かったんだーーーって知った時の驚き、ったらね（笑）

 

 

 

 

 

そして

 

『なんか嫌、と言わないわたしがいい』と言ってくれた夫の前で

 

『だって嫌なんだもん』と言った日のこと

 

今でもよーく覚えてるんだけどね

 

 

もうそれは

絞り出すように

『だって嫌なんだもん・・・』と言ったんです。

 

 

え、何が嫌なの？と聞かれても

『よくわかんないけど、嫌なんだもん』と。

 

 

 

そしたらね

 

『え、あ、そうなんだ・・・。』

 

と、

ちょっとびっくりしたように夫は苦笑して

 

 

 

その話はそれで終わりになりました。

 

 

 

 

なに、もーーー

これでもよかったんじゃん、と思ったよね。

 

 

 

 

 

 

他にもあるよ。

理由なく言ってはいけないと思っていたこと。

 

 

さみしい

 

行っちゃヤダ

 

一緒にいてほしい

 

やりたくない

 

 

こんなこと。

 

 

 

こんな一言が

『理由がないままでは』言えなかったし

 

 

仮に理由があったとしても

それを言うことで相手に迷惑がかかると勝手に判断した場合は

 

 

自分の中にひっそりこっそり飲み込んできたのです（もちろん、小さいころからだよ

 

 

 

 

 

でも、こういうことを続けていると目の前の人にイライラします。

 

 

アタマで考えたことばっかり優先しているんだもん。

 

 

理由があれば助けてもらえる

理由があればわかってもらえる

 

でも

理由がなければ受け入れてもらえないよね

 

 

こんなことばかり考えて

自分で勝手に線引きしているから

余分なエネルギーを使っている分、イライラします。

 

 

自由な夫の行動に。

自由な子どもの行動に。

 

 

そして、他人の衝動的に見える言動が許せない。

 

 

 

 

 

 

もしね

 

『なんか、嫌』

 

『さみしい』

 

『そばにいてほしい』

 

『やりたくない』

 

『一緒にいてほしい』

 

こんなことが『理由なく』言えなくて

それで目の前の誰かにイライラしているなら

 

そのひとこと、口に出してみてね。

 

 

 

理由なんてなくていいし

自分の感覚だけでいいし

説明だっていらない時があってもいいんだよ。

 

 

自分の感性を優先してもいいんだよ。

 

 

１００通りの嫌な理由を説明されるよりも

揺るぎない『なんか、嫌』の方が

よっぽど説得力を持つときがある。

 

 

 

 

言い訳も嘘もない『なんか、嫌』を言うこと、

 

それを自分に許してあげてね。

 

 

 

 

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