夜の窓に広がる都会と
そこに半透明にうつる自分を
眺めながら思った。
どこかで。うすらぼんやりと。
人間が見たい、と。
だけど、思った途端、
人間というものが何なのか
一瞬でわからなくなってしまった。
人間て、なんだ。
人間じゃない。
みんな、人間なんかじゃない。
暗い窓にうつる夜のフロアの蛍光灯。
みんな、その下に集まる夜光虫のようだ。
わたしも。
向かいのビルにも、その向かいのビルにも
その奥にあるビルにも、たくさん人間はいる。
だけど。
なぜだろう。
あるべきという言葉を聞くたびに、
人を罵倒する声を聞くたびに、
人がヒトでなくなるような気がしていた。
みんな、なんのために傷ついている、の。
やるせなさが、駆け巡る。
心の底が、疼いている。
のど元に、こみ上げてくる。
何かはわからない。
おそらく、それが私の「生」。