先日、住宅街の小さな私鉄駅の駅前でバスを待っていると、野党系の政党の方が演説をしているのに気がつきました。
曰く。
・外国人労働者を受け入れる改正入管法は悪法だ。
・与党と補完勢力が野党を排除して強行採決した。
・これは独裁政治ではありませんか?
本で読んだことがありますが、「事実、事実、問いかけ」のパターンは、扇動の話術だそうです。
また、これに続いて、
・独裁政治を打倒しましょう。
・来る参議院選挙で野党統一候補に投票してもらえば必ず実現します。
・政治を国民の手に取り戻しましょう。
というような事を遠慮がちに述べて演説を終えました。 「遠慮がちに」は私の受けた感想です。
言葉には定義が必要なので考えてみます。
・独裁とは?
現在は自民党と公明党の案だけで法律が決まっていくので「独裁」っぽく見えますが、野党の案は「反対」だけなので、それが採択されると「現状維持・問題先送り」になります。一応、衆議院で多数派の団体に政治を任せる決まりなので、まだ「独裁」とは言えません。
但し、主権者である国民が望まず、合法的に成立した政府も苦慮する「増税」を実現させる団体があるとすれば、それは主権や法律を越えた存在ですから「独裁」かもしれません。
・野党統一とは?
色んな意見の政党が協力して統一候補を出すということは、当選者が出た場合、その人は身動きが取れません。政策は選択なので、支持者の意見が割れ、どれも選択できなくなるからです。それでは政治が動きません。実際、連合が仲介しても国民民主と立憲民主の政策合意は見通しが立っていません。従って国政レベルでは野党統一候補は画餅です。
・政治とは?
政治は、徴税、分配、それを行う強制力(法律と警察)や事務(省庁)の統制です。鎌倉幕府以来あまり変わりません。これらのスキルを国民一人一人が持って政治を行うことは分業制の現代社会では不可能です。
国民が出来ることは、これらのスキルを持った専門家を選挙で選んで国会へ送り込む事になります。選ばれた議員はそのスキルを示せなければ次回落選となればいいのですが、そうでもないのが選挙制度の現状です。
演説者ご本人様もこの辺をお解りだったから「遠慮がち」だったのかもしれません。