ここ1日と約5時間くらい、水道の水を飲まないでください、
歯磨きもしないでください、市の水質の検査結果が出るまで、という
通達が来ていた。
今まで、こんな場面に遭遇したことはなかった。
洗濯はしてもいいし、シャワーも浴びれるけれど、
水を口に入れないと言う通達が電話で来たらしい。
次男が電話に出て夫には伝えたらしいがわたしには知らされていなかった。
夫がそのお知らせを忘れて夜に使ってはいけないと言われていた
水道水を使って、料理してしまった。その夫が用意した朝食用のもち米の甘い、
ちまきみたいなものを、わたしは、翌朝、仕事に行く前に
食べた後にその話を聞いた。
もう一度、電話で飲み水として使わないでくださいと言う電話が来て、
自分で電話を取った夫がそれを聞いて「しまった!」と言っていた。
何事が起ったのかと夫に尋ねて、水道の水を飲んではいけないことを
わたしははじめてその時、知った次第だ。
わたしは、まもなくおなかをこわした。
その知らせを聞いてショックを受けて、体が反応を受けたのかと
今となって思うが、夫は温かいものでなかったので、
起きがけに食べて体を冷やしたんだろうと言った。
夫は自分の作ったその、ちまきみたいなアン入りの
もち米で作った料理をお昼ごはんのデザートに食べたが
なんともなかったらしい。
夫は今日は別に住んでいる長男からの提案で家族で久しぶりに会って、中華スーパーで
アジアの食料品を買った後にこれも長男の提案でレストランに行くことになっていた。
わたしは、残念ながら普段の仕事プラス、発表会のあとで激疲れで今朝は動けなかったので
行かなかった。でも、水の配給があると言うので、運転してミネラルウォーターの
ペットボトルを家族分は、受け取りに行ってきた。
コロナの話が出てから、ショッピングに行く楽しみも、お預けだった。
必用不可欠なものがある時に行くくらいで、普段はわたしより免疫力の高い夫が
食料や日用品の買い物をしてくれている。でも、今日は、配給場所の近くにある
スーパーに立ち寄りたくなった。
飲み水が使えないと言う心細さもあった。
本当に久しぶりにそのスーパーに立ち寄った。
料理をしようにも水道水を使ってはいけないし、
お菓子をうちで作るにしても水を使ってはいけないのでは、どうしようもない。
ビスケットでも買っておこうかなと思った。
いろんな棚を見ている時に、コーヒーとかお茶とかココアとかが目に入ったけれど、
そう言うものに全く興味がわかなかった。いろんなものを試してみたいと言う気持ちは
飲み水が保障されている時にこそおこる。
今日は全く水以外の飲み物に惹かれなかった。果物の箱入りのジュースを見ても
飲んだ後、甘ったるくてのどが渇いてあのただの「水」、でも、とても大切な「水」が
よけいに欲しくなりそうで、手が出なかった。
フランスに来てからこちらで地震にあったことがない。
非常事態の時に備えて水を買っておこうと言う気持ちは、
頭の片隅にはあったとしても、現実には地震もないし、
掃除の時に邪魔になるしと思っていたのだが、
水がいつ飲めるようになるかわからないと言う状態が現実に起こって、
ライフラインは ことによってはこんなにも簡単に断ち切られることがあるのかと
身に染みた。
夏にはシュワーッとさわやかな炭酸入りの500cc入りの水。
猛暑の時には、職場に長時間いると、水筒の水では足りない時がある。
その時の為に1本を予備に持っていくために6本入りの炭酸水を買ってあった。
水道の水が飲めない時はそれを飲んでいたのだが、
おなかがグルグル音を立てているのに気がつき、
なんだなんだと思った。炭酸入りの水の飲み過ぎだったのかもしれない。
歯も磨く時も少量の炭酸水で磨いて口をゆすいでいた。
どういう理由でどういうリスクがあるのかもわからないのに、
シャワーを浴びるのもためらわれ、汗をかいた後のべたつきに
不快感を感じた。
飲み水は、どんな時にでも供給されるとは限らない。
飲み水を見直した一日になった。