「はなちゃんのみそ汁」を読んだ | 音楽すること・生きること

音楽すること・生きること

フランスに住んでいます。結婚、出産、国を超えての度重なる引っ越しを経てフランスに在住、長男が小学校5年生の時から仕事を
再開。その1年後にジャズピアノを始めました。
音楽・その他、日々の出来事を綴っています。

「はなちゃんのみそ汁」を読んだ。

わたしは日本に住んでいないので、

バカンス以外は日本人と話すことも少ないし

この本のことは知らなかった。

可愛いタイトルの本だと手に取って読み始めたら

乳がんになった声楽を学んだ女性と、

がん発見後に授かったはなちゃんと言う女の子と

最期まで彼女の支えになり、一生懸命よりそい続けた男性、ご主人の話だった。

 

読んでいて、ものすごく痛かった。

壮絶な実話だった。

 

食の欧米化とともに増えたと言われるがんと言う病気。

思い出すと、当時、わたしをかなりの高齢出産で生んだ大正の時代に生まれた母は、

毎日、みそ汁を作ってくれた。

 

わたしは結婚して、数か月後に、2年ほど日本に住む機会があった。

わたしは、夫に、朝から、大変だからみそ汁なんて作らなくていいと

言われた。ちなみに夫は中国人である。

夫はみそ汁が好きだが 毎日食べるものと言う習慣もないければ

朝から切ったり煮たりはややこしいと言った。

手間を省けと言った。

その時は能率重視で、そういう考え方もあるのかと思った。

 

今朝、フランスで わたしは みそ汁を作った。

フランスでもパリだとメトロに乗って日本食を売っているお店に行けば

味噌は簡単に手に入る。

でも、日本のようにどこのスーパーでも買えるものでないので、

わたしのようにパリに住んでいない者には、すぐに手に入らないものだし不便だ。

それでも、わたしにとって、他のなにがなくても置いておきたいものは味噌だ。

 

みそ汁とごはんを食べない時は、どんな選択があるか?

自問してみた。

食パンとジャムとバターとか、大人用のものでも、すこぶる甘いシリアルとかに

なる。

 

糖尿病ではないけれど、わたしは低血糖の気があるらしい。

医者は、とりすぎてはいけませんよと言っているが、

そんな時はよくブラックチョコレートを食べる。

そのかわりに 昨日はうっすり甘く煮た煮豆を食べてみた。

そっちの方がほっくりしておいしかった。

体にも、その方が優しいかもしれないとふと思った。

こどものおやつにしても、いろいろ考えさせられた。

 

本当に、本当に、闘病も、残していく家族のことを思う気持ちも

つらかったと思うけれど、

みんなに愛され、あたたかい言葉に励まされ、

残された時間の中で できるだけのこととをやって

家族に見守られて亡くなった千恵さんのことを、

わたしはやっぱり幸せな人だと思う。

そういう伴侶に巡り合ったことが

ほとんどあり得ないことのような気さえする。