つい口ずさんでしまう歌は? ブログネタ:つい口ずさんでしまう歌は? 参加中

つい口ずさんでしまう歌ってシチュエーションによっていっぱいあるよね。と同時に、口ずさみたいと思ったときに「あれ? どんな曲だっけ?」と思う曲がある。そして異様に気になって聴きたくなってしまという。よく一回聴いて歌える歌が良いメロディだっていうひともいるけれど、それだけが正しいとは限らない。深いものっていうのはリピートを要します。でも今日紹介する歌は難しいってわけではない、むしろシンプル。でも中身が濃いゆえに「どこを口ずさむのか?」無意識下で判断くだせない曲なんだと思います。聴きこんでいくうちに変わっていくんだろうけれどね。

と、その前に…。

 FM NACK5の土曜深夜といえば長年に渡り富澤一誠アワーでした。その前の土曜深夜帯ってただノンストップで音楽が流れていただけじゃなかったかな? 土曜深夜を開拓したのは一誠さんの功績ですね。「ジャパニーズドリーム」という番組が始まったのは僕が浪人~大学時代だったとき。番組モニターで「ミュージックジャッジマン」というシステムがあったのだけれど、僕はそれの「0003」番だったんです。ことごとく「3」という数字に縁があるね…。「ジャパニーズドリーム」が終わって「ウイークエンドパーティ」が始まったのは3年前でした。「ジャパニーズドリーム」の息切れするような濃密な番組構成から一転、エルダーマーケットに視点を絞った「ウイークエンドパーティ」はゆったりとした構成になりました。初回の伊勢正三を筆頭に山本純子さん、石川鷹彦さん、ブレッド&バター、山本コウタローとほぼウイークエンド、甲斐よしひろ、ムーンライダーズ、織田哲郎、杉真理+須藤薫、岡村孝子、永井龍雲、ラストショウ etc...ちょっと思い出せないけれどとにかくもの凄い面子がゲストコーナー「カクテルタイム」では出演したんですよね。しかもデビューからの足取りを語ってもらう切り口を中心に1時間弱の時間を優雅に使っているほか、かかる音楽はすべてフルコーラス! そもそもFMラジオの番組っていうのはこういうものだったんです。今はAMもFMも差がなくなっちゃいましたけれど、それこそエアチェックしようと思えばできるような番組構成。この辺も一誠さんのこだわりだったと思うんだよね。この番組が終わるのはラジオの良心が失われるようで悲しい。一昨年の「和幸」のコンサートで一誠さんと名刺交換できたのは嬉しかったなぁ。昨日の最終回にメールしたら加藤和彦と北山修「あの素晴らしい愛をもう一度」のリクエストに応えてくれてメッセージ呼んでくれました。相方の本田慶子ことケイティもずっと好きでとりわけ「RADIO-X」が好きでしたね。彼女はNACK5自体を卒業だそうで残念だったなぁ。

 さてそんな「ウイークエンドパーティ」にほぼ常連のように出演したりメールを送っていたのがさくまひできさん。
http://www.sakumahideki.net/
一時期は「鬼玉」にコーナーを持っていて「さくまさん、出世したなぁ~」とかなんとも偉そうながらも感慨深かったんですが。あんまり接点があったわけではないけれど知らないというひとでもないという距離感。旧友である倉川氏の影響などもあってギリギリGIPSYのライヴも観ていたんですね。でもって、僕はこのGIPSYが良いと思っていたから、その後ソロになってフォーキーな路線を強めていく姿がなんとも溶け込めなかった。歌も良い、メロディもこだわっている、演奏も上手い(楽器なんでもできるんじゃなかったっけ?)、アレンジも緻密…ゆえに器用になんでもできちゃう。この器用さっていうのが逆にピンと来なくなるところもあるのが音楽の不思議さです。「何処が駄目?」と言われても答えられない。ちょっと自分の趣向性と合わないとしか答えようがない。一貫してクォリティ高いポップミュージックを作り続けている姿勢はGIPSY~STEADY~ストロー~ソロと変わらない。どの時代の作品を聴いても楽曲クォリティは高い水準を保っているはず。フォーライフ時代のソロ曲も良かったんです。でも良いとしか言えなかった。
北村和孝 rhythmagic 楽興のとき
 しかし、最新シングル「隣の芝生は青く見えなかった」は素直に素晴らしいと思った。
http://www.sakumahideki.net/pc/shibafu02.html
もとは一誠さんの要請もあって亡くなった父親のことをテーマに曲を書くことになったそうなのだけれど、この曲はいままでのさくまさんの曲と違う気がしたんだよね。父へのリスペクトや想いをもちろん歌いつつも、結局は自叙伝的な歌になっているんですよ。それこそさくまさんの半生がそのまんま描かれているというね。番組出演時は弾き語りで披露していたけれど、レコーディング音源が昨晩かかってこれがもの凄くよかった。最初はシンプルにギターの弾き語りで始まるんだけれど、次にピアノが入りだんだんと音が増えていってスケールアップしていく。この流れは常套句的なアレンジなのだけれど、何しろ曲の作りが面白い。Aメロ、Bメロ、サビ…みたいには聴こえないし、意図的に言葉先行的な作りだから字余り気味なところを歌唱力でカヴァーしている。ゆえにメロディもいろいろと出てくるから一回聴いただけではちょっと歌えない。これが面白い! でも全体の印象はシンプルなんだ。“隣の芝生は青く見えなかった”のテーマで最初と最後をしめるんだけれど、その間はいろんなところをたゆとうようなメロディの流れやコード進行があってね。これはそれこそ何かが舞い降りてこないとできないんじゃないかって曲です。

 これでタイトルが「父の~」とかみたいなのだとまた聴くのが重たくなりそうなものだけれど、「隣の芝生は青く見えなかった」だからね。何も知らなかったら聴かないとなんの歌だか当然わからない。いやはやこの曲が生まれたことはもの凄い大きいですよ。さくまさんのこれまでの葛藤とか焦り、でもそれを後押ししてくれた父の理解…なるほど、そうだったのかぁっていう感動もあるしね。歌だからこれが真実だろうが架空だろうが構わないと基本的に僕は思います。が、この圧倒的なリアリティは自分をさらけだす覚悟がないとできないし、もの凄くさくまさんに近いものなんじゃないだろうか。その意味でさくまさんも“何処まで書いていいのか”っていうのは考えたと思うなぁ。今も考えていると思うなぁ。これからも考え続けるのかも。ずーっと後に“やはりあの歌は書く宿命だったんだ”って気づくというような、きっとそういう意味合いの大きな曲だというような気がしました。ソングライターにときおり起こるマジックなんだよね、そういうの。曲を書ければ誰でも体験できるっていうようなことじゃなくて本当に希少なマジック。聴いていて僕はそれを感じたのでこんな風に書いてみました。

 こんな重要なタイミングでできた曲なんだから「ちゃんとフォーライフ出せよ!」って感じなんですが、今回はご自身のレーベルからのようですね。以前の馬場俊英さんのように、ここから口コミで大きくなって好セールスを記録するようなムーブメントになることを僕は願っております。

 ちょっと偉そうな書き方になってしまい申し訳ないm(_ _)m。一誠さんのNACK5新番組「AGELESS MUSIC」は土曜深夜0:00~のようですね。「AGELESS MUSIC」でもかかるチャンスがある曲じゃないかな? これからの動向が楽しみです。