【夏休み企画! 夏満喫ネタ】打ち上げ花火と線香花火、どちらが好き? ブログネタ:【夏休み企画! 夏満喫ネタ】打ち上げ花火と線香花火、どちらが好き? 参加中
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打ち上げ花火も線香花火も好きですよ。日本人で嫌いなひとはいないんじゃない? 破裂音が苦手っていうひとはいるかもしれないけれど。ただ僕はゴミゴミした花火会場に出向いてツライ想いをしながら打ち上げ花火を観るのは好きじゃなくて、マンションの屋上からコーラ片手に観るくらいで満足なんです。北京オリンピック開会式で花火がCGだったっていうのがありましたが、あれこそ国民性の違いっていうのが露呈している気がして面白かった。日本人の感覚では花火をCGでっていう発想そのものがないと思う。どっちかと言えば、花火職人に腕によりをかけたものを作らせて…ってなりますよね? 

線香花火をじとっと観ているのも風流があって良いですね。最後の玉がボトっと落ちた瞬間…あれは夏が終わるイメージと重なりますよ。儚さゆえの美しさっていうのは「永遠」の否定。でもイメージは永劫に残るっていうね。ワビサビの感覚と繋がる気もするんですが、あらゆる意味で線香花火の美しさっていうのは日本人の美意識そのものですね。浴衣も儚い。風鈴も儚い。「お盆」っていう風習も兼ねて、夏っていうのはもともと死の臭いがする季節ですよね。

甲斐名都ちゃんのことは「下北沢南口」で好きになりました。あの時期、下北沢に行くと商店街でガンガンこの曲を流していましたっけ。後で甲斐よしひろさんの愛娘さんであることを知りましたが、たしかに目とかそっくり! もともと本の虫でもある彼女はたくさんの語彙があって、さらに父親の影響も無意識に受けているんだと思う。若手シンガーソングライターながら、歌詞の描写力に関してはトップレベルじゃないでしょうか? 『ナミダの成分』のときに取材したんだけれど、もの凄い言葉にこだわりを持っている娘なんですよね。そして無類の転調好き(笑)。ドラマティックな歌詞の展開が多いから、それに合わせて転調させたくなることも多いんだそうです。

そんな彼女が今年よりエイベックスに移籍。先日ミニアルバム『深呼吸の必要』をリリースしました。今宵は渋谷オーウェストにレコ発ライヴ観てきたのだけれど、アルバム同様に上田ケンジさんらがバッキングしていましたね。マルチプレイヤー集団ということもあり、曲によって楽器パートがみんなコロコロ変わっているのも凄かった。そしてバンド・スタイルにこだわるんじゃなくて、アコースティック・セットが主体だったり。でももうちょい普通にやっていい気もしましたけれど(笑)。「青の向こうにその恋を投げてしまおう」なんかは同期使って、オリジナルアレンジのままバンド演奏してほしかったなぁ。

とはいえ、もの凄く良いライヴでしたね。実験性を加味しつつもリラックスしていて親近感もあって。もともと名都ちゃんは「early summer love song」「夏嵐の夜」とか夏の歌を作るのが得意なんですけれど、『深呼吸の必要』で新たな夏の名曲を産みました。それが「つまさき金魚」。

甲斐名都「つまさき金魚」作詩・作曲:甲斐名都
親指のさきっちょに 真っ赤な金魚泳がせた/結い髪のうなじにも気を配って どこから見ても可愛い私/あなただけに あなただけに見て欲しい/駄とサンダルの音 言葉隠す二重奏 そっちばっか向いてるね/「早く早く!」追い抜いてゆくはしゃぎ声/あなただけを あなただけを見てるのに/色とりどりの浴衣 目に染みる煙/火薬匂いが二人を包んだ/つまさきばかりを見て/消えてなくなりそうな私の目の前に今 大輪の花/振り向きたい どんな顔で空見上げてるの/伝えたい あなたのことが 好きで好きで好きで/打ち上がって 水面に落ちる 言えるはずのない想い/叫びたい あなたのことが 好きよ好きよ好きよ/耳の奥にはまだ 音が鳴って止みやしない/親指の金魚を綺麗に消して 私の夏が終わっていく/あなたのこと あなたのこと 嫌いになれますように

まずタイトルが「???」だったんですけれど、ちゃんと歌を聴くとなるほど!っていう感じ。足の指のネイルって浸透しましたよね。僕なんか数年前までは爪のお洒落なんてマニキュアしか浮かばなかったものな(笑)。せつないメロディに乗せて夏祭りにはしゃぐ女の子の心情を描いているんですが、“どこから見ても可愛い私”とか妙に俯瞰で観ているんだよね。これを自意識過剰とかってとってしまうとこの歌の深さは一生わからない。そして歌が進んでいくにつれて、だんだんと「つまさき」を描いている理由が鮮明となっていきます。“どんな顔で空見上げてるの”なんて綴るくらい、実は私が振り向けないんですね。やがて“親指の金魚を綺麗に消して 私の夏が終わっていく”っていう決定的なフレーズが浮かびあがります…。“あなたのこと あなたのこと 嫌いになれますように”で、明確には書かれていないけれど彼女の成就しない恋がはっきりするという。このフレーズがなくても歌としては成立するんですが、名都ちゃんはあえてこの一行はどうしても入れたかったんだろうなぁ。

また冬頃にワンマンライヴをやりたい意向が彼女にはあるようです。『深呼吸の必要』は夏向きのミニアルバムだったわけで、ひょっとしたら年内に冬向けのミニアルバムとか企んでいるのかもしれないな。『ナミダの成分』とともに『深呼吸の必要』もオススメのアルバムです。