

星の指輪 作詩・作曲:浜田省吾
髪をとかし 化粧して/一番好きな服を着て/子供達 お袋にあずけて/出かけよう 今夜/歩こう 雨上がりの街/踊ろう 夜が明けるまで/ほら 誰もが振り返るよ 君のことを/今も変わらず 俺 君に恋してる/一番きれいな君を知ってるから…/若い頃の計画(ゆめ)なんて/もう思い出せない/忙しいだけの仕事に 追われているうちに/時には 貧しさの中/夢見る心 捨てたけど/君がいなきゃ たとえすべて手にしても/うつろで孤独な日々が続くだけさ/一番大事なもの気づいたから…/贈ろう 夜明け前の空に/輝く星を指輪にして
浜田省吾の『その永遠の一秒に~ザ・モーメント・オブ・ザ・モーメント』が出たときは驚いた! 「境界線上のアリア」で打ち込みビートを大胆に取り入れたりと、「90年代の浜田省吾」っていうのを先駆性あふれるサウンドとともに提示してみせたアルバム。そしてこのサウンド・アプローチは『SAVE OUR SHIP』まで続くことになります。ただ、ちょっと前にブレイクビーツをオーヴァーダブしてリイシューされた『J.BOY』とかあの辺はなぁ…。そのままリマスタリングするだけで何も問題なかったと思うんだけれどなぁ。と、浜田省吾って常に現在旬の音っていうのをもの凄く意識しているひとです。パブリック・イメージ的にはどうしても和製スプリングスティーンみたいに思っている人が多いかもしれないけれど(『FATHER'S SON』のジャケットはそれを逆手にとってのパロディだったようです…パロディに思えないほどにハマり過ぎでしたが^^;)、このひとは本当に尖っていますよ。だいたいオリジナル・アルバムと、リアレンジ・アルバムを交互にリリースし続けるスタイル自体がそれを物語っています。初期作品を廃盤にしたがったりとか(笑)。
シンガーソングライターの年齢のとりかたっていうのを省吾さんは教えてくれました。40代、50代になってもロックを聴き続けて行く僕らに対して、年齢相応にも聴けるロックっていうのも彼は提示してくれたんだよね。「星の指輪」はとりわけ彼にとっても大きなポイントになった名曲。「親」になっている夫婦における現在進行形の「恋」(あえて愛ではなくて)を綺麗に描写しているんですが、ここまでソフトに綺麗に描いたものはそれまでの日本のロックにはなかった。この視点があるからこそ「I AM A FATHER」とかも描けたんだろうなぁ。省吾さん自身にはお子さんがいないっていう事実を知ると、ことさらにこういった歌が生まれていっている意味の深さを思い知るわけです。それと“時には 貧しさの中/夢見る心 捨てたけど”なんてフレーズ、今の若いバンドにはちょっと思いつかないでしょうね。彼の時代は歌い続けること自体が本当にサヴァイヴァルだったわけで、それこそ彼がレールを敷いてくれたからこそ、僕らのようにいい年齢になってもバンドやったりする文化が根付いたとも言えるんでしょうし。この感動的な歌詞、美しいメロディ、透明感あふれるサウンド、エモーショナルに歌い込んだヴォーカル…「星の指輪」は何度聴いてもジーンと来ますね。
いつかこの歌をシチュエーション的にも本当にシンパシーを抱けるようになったら、僕は幸せになっているってことだと思います。
本当に好きになったら恋ってなかなか冷めないですよね。一度好きになっちゃうともの凄く引きずってしまうタチなので、それこそ意図的に感情に蓋をしてしまうことがあるくらいの僕。ゆえにちょっとやそっとのことじゃ冷めないんです。だからいろいろ問題が起きることもあるわけだけれど…。現にこうしていろいろと思いめぐらせてもちょっと思いつかない。お金の問題とかは度が過ぎると困るけれどね…。と、自分の場合はそんな感じなんですけれど、ちょっと逆の立場になったことを考えてみる。つまり、僕の行動で恋人の恋愛感情が一気に冷めてしまう瞬間…これはいくらでもありえるような気がしてね(^^;)。あぁ、問題点や地雷がそこら辺にあり過ぎです。どうしよう(^^;)。とか考えるとさ、あんまり他人様のことをどうこうなんて気軽には書けませんね。いやはや、本当にすみません。煩悩に常に振り回されて生きるこんな僕を許してください。