
「うた魂」観てきました。 豊洲に大型のショッピング・モールができたと聞き、珍しく予定もなかったので遊びに行ってきました。なおかつ連れが映画の無料招待券を持っているというので、お言葉に甘えて4月5日より公開中の「うた魂」を観ることになったのです。
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ぶっちゃけ最初は興味なくて、「面倒臭いから僕はいい」って断っていたんですけれどね(^^;)。ところが実際に観てみたら、ヒロインの夏帆ちゃんも可愛いし、その他の登場人物もちょっと強烈なキャラクターばかり! まともな奴は出ていないんじゃないかっていうくらい。物語のキーを担う代打顧問の先生役を演ずる薬師丸ひろ子でさえなんか変だし…。挙句、湯の川学院高校合唱部の部長・権藤洋役を演じているのはガレッジセールのゴリ! ともなれば、完全なキワもの映画になっても間違いないんですが…これがなかなかどうして。
あらすじをざっと書くと、ヒロインのかすみは合唱部でソプラノ・リーダーを務めている、自己顕示欲旺盛で歌うことが大好きな娘。が、そこは年齢頃の女の子。ちょっとした事件を契機に彼女のプライドがズタズタにされてしまうというアクシデントが起きます。おかげで大好きな歌を人前で歌うことが苦になってしまう彼女ですが、ヤンキー高校生の集まりながらひたすらスピリチュアルさを訴える湯の川学院高校の面々との出逢いなどがあり、“ハーモニー”本来の美しさ、そして人間関係の大切さに気づいていきます…というもの。
と書くと、いかにも青春映画のお手本みたいな優良映画みたいな印象を受けてしまうわけですが、先述の通りとんでもないキャラが次々に飛び出してきて面白いんです。そしてどうでもいい細かいところに異様にこだわっているのも見物で、映画中に人物名が呼ばれないキャラクターについても非常に洒落た名前が付けられたりして。湯の川学院高校の叙情派ピアニスト NAOKI役なんて完全にあのひとのパロディだしね。…なんでYOSHIKI役でできなかったんだろう? そこだけは残念でしたが。また、クライマックスの地区予選の審査員役では主題歌も書き下ろしたゴスペラーズが参加していたりと、隅々まで観逃せません。
僕の学生時代というと、小学校時代は非常に恵まれていて、現在もバリバリ小学校教諭の道口容子先生がいろんな歌をいっぱい教えてくれたんです。それこそ国内外の民謡から歌曲までいろいろとね。僕はヨー
ロピアンなテイストの楽曲が好きなんですが、その頃受けた影響が大きいのかな?ってたまに思うんです。その頃おぼえた歌を思い出してみると、とんでもない変拍子をそうと意識しないで普通に歌っていたり、転調を駆使した楽曲だったり…今になってようやく理解できることがいっぱいあるくらいですから。 ところ
がこれが中学校以後になるとつまらなくなる。何か陰気なつまらない歌ばっかり無理強いされていた気がするんです(今向き合うと良さを再確認するんでしょうけれどね)。
そこをいくとこの映画では、湯の川学院高校合唱部にいたっては尾崎 豊しか歌わないし、そのほかの使用曲も選曲が実にユニークなんです。“歌いたい曲を歌う”っていう姿勢がこの物語性をより色濃くしていることに気づきます。中でも感動的なのはクライマックス・シーン。MONGOL800の「あなたに」が歌われるんですが、これが素晴らしい。「あなたに」という歌が時代を越えたスタンダード曲として僕らの生活に根付いているなぁという感動もありました。凄くぴったりの選曲だったんです。
人前で歌うっていうのは何処か恥ずかしかった記憶もありますよね。実際、そうしたトラウマを描いているシーンもあったりして、いろんなことも思い起こしたりしつつも、みんなでひとつの音楽を奏でるのって良いなぁとも再認識したり…。ともかく、音楽に首ったけな青春群像をユーモラスに描ききった見事な作品だと思います。皆様も御覧になってみてはいかがでしょう?