iPodには相川七瀬が何曲か入っている。
高校生の頃、よく聴いた記憶がある。
高校三年の5月頃に、
「Sweet Emotion」という曲が発売された。
エアロスミスの同名曲が意識されているのは間違いないのだろうが、
当時の相川七瀬の持つボーカリストとしての個性が十分に発揮されている。
「恋心」の半分以下という売上枚数というのは、ちょっと過小評価されすぎだ。
この頃の織田哲郎プロデュースっぽく
ディストーションギターが鳴り響き、
ちょっと間違えると重い楽曲になりそうだが、
何とも煌めきを放つ楽曲になっている。
10年以上過ぎてから改めて聴くと
その煌めきが、眩しくすら感じてしまう。
それはきっと、
自分の十代で最も充実していた時代と結びついてしまうからだろう。
5月の青い空。
30分以上も自転車を漕いで通った学校までの道。
今日できることは明日もできること。
だけど、なくしたくないものは当時もあったし、
いろんな葛藤はあった。
爽快な風の中に、夏の近づきを少し感じていた。
そしてわずか一ヶ月後に暗転していくことになる危うい未来も近づいていた。
今思えば、すべての予兆はあったのに、
目も眩むほどの日々の中で気づかなかった。
Sweet Emotion。
PVの相川七瀬の悪戯な笑顔が
あの頃の記憶をより甘く切ないものに感じさせます。
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