同級生が、母校で素晴らしい生徒たちを育てている。

彼女が、いくつかの録音を送ってくれたが、

感動して涙が出てきた。

 

ただ、彼女が、今年定員割れしたことをメールに書いていた。

今後の学部存続に、危機感を感じていることが、

ひしひしと伝わり、とっても悲しくなった。

 

ゴリラがずっと感じていたことは、

日本には、大学が多すぎること。

 

日本だと大学に行かないと

就職ができないような感覚がある。

でも、そんなに大学は大事だろうか?

 

くまさんの例をあげる。

くまさんは、高校卒業後すぐに

生命保険会社に就職。7年間働いた後、

音大に入学、2年時にミラノスカラ座の研究生に

合格し、奨学金をもらったので、

音大は中退している。その後、

劇場と契約し今に至っている。

 

くまさんは、特殊な例かもしれないが、

ヨーロッパにきて思ったことは、

どこの大学を出たか?なんて

誰も質問しない。大学に行かなくても、

いい仕事をしている人はたくさんいる。

 

さて、生き残りのこと。

 

地方の音楽大学には、本当は大事な意味がある。

日本は、何でも東京に集中してしまうが、

地方の大学には、地域に音楽を文化を広める

役割があるから。

 

でも、今の状況はかなり厳しいのだろう。

 

 

でも、もしかしたら生き残りのカギに

なるかもしれないと。

それは、

他の分野との連携。

 

 

20年ほど前から、ドイツのフライブルクでは、

Musikmedizinと言って、音大と大学の医学部がタイアップして、

難聴、声帯の故障ほか、について研究してきた。

 

老人医療との連携

例えば、ダルクローズのリトミック。

これは、ピアニストがいろいろな音楽を

知っていなければならない。

ある時、老人のためのリトミックを体験したことがある。

ピアニストが、生の演奏をする中、

1拍目を手をたたいてください、などと指示する。

これは、本当に脳の活性化になる。

おばあさんたちは、結構間違えていたが、

楽しそうだった。

 

これまでの、芸術家を育てることだけでは、

難しい。ただ、こういう時代になってくると、

金にならないことは、省けのような、

恐ろしい風潮になりかねないので、

もう一度芸術の意味を考えたい。

芸術は、人生のエリクシールだと思っている。

 

製薬会社が、ぼろ儲けするんだったら、

その分、音楽医学として、精神の豊かさのために

応援してほしい。