聡介くんとは暫く会っていない
2週間ぐらい前に約束をしていたが、私に会議が入ってしまい仕切り直すことになった
その後また、この日の〇時頃どう?と訊かれた
私は調整すると言って、その実しなかった
約束が迫り、体調不良(実際にそんなに良くないんだけれど)を理由にお断りをした
急に虚しくなったのだ
指定された時間、指定された場所に向かう自分
電車に乗り、近くもない距離を移動する
私の得るものは何なのだ?
私は無料のデ●●ル嬢ではない
けれどやっていることは同じだ
たぶん、聡介くんにっても同じ
聡介くんから 会いに行けないことに関して
「わかりました」
と冷たい返答が返ってきた
所詮体だけの関係だ
分かっていたはずだ
蛍と今週会う約束をしている
多くて週1だが2週連続会えるのは珍しい
予定が合えばお食事でもどう?と誘ったが、結局籠ることになった
蛍の職場近くまで行く
電車で優に1時間以上 決して楽な距離ではない
またネガティブの虫が騒ぐ
夜はだめだ。。気分が滅入る
どんなに否定しても、わたしは無料のデ●●ル嬢という思考から逃れられない
蛍と連絡が取れる時間 蛍の好きなスポーツ観戦の話になった
私はスポーツ観戦が苦手だけれど、彼となら見に行ってみたいような気持になり
「〇●(スポーツ名)デートしてみたい」
というと
「スタメンが言えるようにならなければ〇●デートしないよ」と言われた
もちろん、冗談なのはわかっているのに、胸がチクりと痛む
『デートしないよ』という字面は
蛍とデートしたことがない事実を突きつけられた気がする
無料のデ●●ル嬢が頭をよぎる
私の気持ちを知らない蛍は
「レアは俺に合わせる必要ないよ。 二人で楽しめることしようよ」
とスポーツ観戦の話をしている
2人で楽しめること
蛍と一緒なら街ののゴミ拾いでも良いよ、なんて言って
「デ●●ル嬢だと思われてもよい」
と面倒くさいことを言ってしまった
だって 仕事終わりに、ゆっくり食事することもなく、お酒を飲むわけでもない
ただ抱かれるために延々と電車に乗りホテルに入る
体の関係だけの聡介くんにすら言っていない 酷い言葉を蛍に対して口に出してしまう
蛍はそんな扱いしていないのに…
蛍は即否定し、それでもショックを受けているように思えた
「レア、わかるよ。会えないと不安なんだよね。」
「愛情、足りてないかな…心のつながりが足りていないなら不安なんだよね。
それが解消するまでセッ〇スはなしにしよう」
そのあといろいろ話をした
でも結局、籠ることになった
会える時間が限られている
その時間、他人に煩わされたくない
私も同じ
行為が嫌だとかそんなことは全くない
「ねぇ1つ約束して…デ●●ル嬢だなんて二度と言わないで。悲しすぎる」
「セフレと言われる方がまだましだよ。デ●●ルって俺が一方的に利用しているみたいだし」
まためんどくさい女をやってしまった
「次会ったら不安を取り除いてあげたいよ」
毎回言われている気がする
初対面ではがっかりされる不安
体の関係を持つときは 満足させられない不安
体だけの関係で終わる不安
どこまで行っても不安、不安、不安…
正直になればいいのに
デ●●ル嬢みたいな扱いされたくないの!
私はあなたが好きだから会いに来ているの!
憂色をはらまず、あっけらかんと言えたらいいのに
絶対無理だけど・・・