まだ北海道にいた頃、釧路まで霊能者に会いに行った。
そのころは、介護の仕事をしていたが、心はずっと未来を見ていた。
彼女は言った。
「あなたは、ずっと独りよ、この先。もっと言えば、誰と一緒にいても独り」
私は離婚して家族と離れたころだった。私は言った。
「そうだと思っていました」
彼女は意外な顔をして言った。
「たいがいの男の人は泣くのよ、これを言われると。どんな肩書の人でも」
「わたしは・・ずっとそうだと、思っていました」
話を変えて、私は尋ねた。
「作家を目指さなけれななりません。なにか言葉をください」
彼女は、すぐに返答した。
「ストックが要るわ。最低でも10冊」
昨年、その一冊目がやっと出来上がった。
あれから6年の月日が流れていた。
