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2024,1,3初の長編小説「星の光源~アン・マンズフィールド・サリヴァン異聞」土井章寛著 発売されました。

この男性は、病の影響なのか、肌が荒れ、髪の毛がない。

しかし高学歴の公務員だった。個室に入っていた。

 

私がこの施設に来た頃、新人は入室しない方がいい、と言われた。

朝、試しに入ってみると「背中を掻いて」「薬を塗って」「体位を変えて」

オムツの中は多量の下痢便、処置している間も、痒い、痛い、嫌だを連発。

 

朝ごはんも、要らない、食べたくない、食べたいものがない。

朝の薬も「いらん」「いあらん」「いらん」

 

スタッフはこの人を遠巻きに見ていた。

私は近寄って話しかけた。「大学ではなにを専攻されていたのですか?」

「経済」と即答し、彼はきれいな瞳を私に向けた。

 

それから彼は、今何時?、朝なの?と聞いてきた。

朝です、朝食が用意されていますが、召し上がりますか?

う~ん、食べてみようかな。

 

日本人は施設入居者に対し、まず一日の予定を知らせ、紙に書いて告知する

個人的な趣味、趣向、希望は無視する

ベルトコンベアに乗せて、起床、排泄、水分補給、入浴、排せつ、食事と流す。

これに異を唱える者が現れると、めんどくさい奴、吐き捨てられる。

 

北欧の施設は、個人的にマッサージ師、美容師、更には占い師まで個室に呼ぶことができる。

日本人はプライベートを、見られたら恥ずかしい個人の癖、と考えているが

欧米では権利である。

日本人は、自分に権利があることも知らない。

だから、他人の権利を認めない。

他人と同じように、行動することを求め、従わせようとする。軍隊のようだ。

 

だから、この利用者が「たこ焼き」が食いたい、と言った時には

とんでもないことだ!とスタッフは怒ったのだ。