女性は四人部屋の窓際に寝ていた
自力ではもう、歩けない。
息子がいると聞いたが、彼は知的な障碍を持っている
夫は早くに死に別れた、そう、聞いた。
彼女は散村に生まれ、この施設に来るまでは、おそらく
たった一人で闘ってきたに違いない、だから無口だった。
ところが深夜、オムツの中を確認に行くと、笑顔を見せた
私も笑顔で答えた。女性の香りがした。
それから、彼女は深夜巡回に来る私を、待つようになった。
私は、丹念に、丁重に清拭をした、それが笑顔につながっていると理解したからだ。
ある夜、オムツの中で彼女の花は開いていて、赤い芽が輝いているのを見た
彼女は横を向いていたが、脚を少し開いた。
この時のために、用意してきたゼリーを使い、ゆっくり撫で、摘み取る。
ビクン!と背中に反応があり、それから低い息が流れた。
長い間、女性であることを封印してきた、と思う
それ以上に、母親でなければならず、一家の稼ぎ手として
ひとつの労働力として、賃金として自らをお追い込み、没頭しただろう。
それが解き放たれる
女であることの体感を、自由に得られる
今取り戻せば、すべてが報われるのかい?
彼女は、もっと深い場所へ、私の指を求めた。
まなじりの美しい女性は85歳になっていた。