rh534のブログ

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2024,1,3初の長編小説「星の光源~アン・マンズフィールド・サリヴァン異聞」土井章寛著 発売されました。

 

味噌は3種類ある。赤、白、赤白の合わせ。

私が頼んだのは白みそのスペシャルバージョン。

 

 

最初は白みその甘味がやって来るが、最後はラー油の辛みが混沌と効いて来る。

 

46年前、この近くに「北京」というラーメン屋があった。

当時、二十歳だった私は、いい気になって通った。

「御常連様」とか「行きつけの店」とか、そんな言葉がとても眩しく

北海道の散村から出て来たばかりの、田舎者を大きくくすぐった。

 

学校に通いながら、喫茶店でアルバイトをしていたが、店の先輩に

Kというチンピラがいた。Kはリーゼントでひげを生やし、北京に通っては、ツケで

飲み食いを重ねていた。月末になると、北京の女主人が、店に集金に来た。

Kの給与の大半はそこで消えた。

 

Kはへらへらと、私に「人生」を語り、すっかり先輩としてのさばっていたが

あまりにも私のプライベートに干渉してくるので、その店を辞め、キャバレーボーイに

転向した。そして私は本当に大事な事ばかりキャバレーで学んだ。

それからしばらくして、偶然に街角でKにばったり会った。

Kは相変わらずヘラヘラしていたが、私のまなざしに気がつき、言った。

「お前変わったな・・」

それきり会ってない。縁が切れるとは、こうゆう事だろう、目の前から消えるのだ。

 

威風はチェーン展開するラーメン屋らしいが、とてもおいしい。

お客さんたちが、帰り際、調理場に向かい大きな声で「ごちそうさん!」と言うので

私も「ごちそうさん!」と声をかけ、そこを出た。