今日は、いつもの里山保全活動ではなく、
東京都環境公社主催の
「生物多様性に配慮した保全地域の保全方法について」講習会に参加してました。
これは、里山保全地域で活動する団体に対して、
東京都が様々な支援を行っているのですが、
その一環の講習会です。
そして今回の会場は、八王子市の「東京たま未来メッセ」でした。
出来たばかりの新しい施設で、
その存在は、私も知っていたのですが、今回初めて。
地下のバイク駐輪場も立派でしたよ。
なお、バイクでも駐車券が発行されます。
エレベーターで3階へ。
保健所も入ってるんですね。
当然ですが、中は新しくて奇麗!
そして、今日のテキストや資料です。
講習会は2時間ほどでしたが、
とても勉強になりました。
私も、里山保全活動を10年以上やっていますが、
独学だし、元々素人なので、
生物多様性に配慮した里山保全活動を体系的に学んだことが無く、
もっと知りたいなぁ~!と思っていたんです。
今日、印象に残ったことを、ここに書いておきます。
◆生物多様性と美しい里山景観は両立するのか?
これは、ほぼ両立する、ということです。
そもそも、里山の美しさというのは、
田んぼ、畑、湿地、草地、雑木林、といった
多様な環境がモザイク状に広がっている状態を指しているので、
里山イコール多様な環境なのです。
多様な環境があれば、必然的に生物も多様化するので、
これは両立するわけですね。
◆現代の里山保全の限界
昔(燃料革命前)は、
生活のために、里山には常に手が入り、
木々は伐採、更新され、
循環する形ができていましたが、
今はそうではないため、
昔のような里山を維持することは不可能です。
例えば、雑木林ですが、
昔は、定期的に伐採し、萌芽更新を繰り返していたので、
巨木や老木などはなく、全て中堅から若手の木々でした。
しかし、今はほとんどが巨木や老木で、
その中で、多様性を維持しなくてはいけないので、
非常に難しい。
もちろん、樹木を伐採し、更新するのが一番良いのですが、
昔に比べて、今は圧倒的に需要が少ないですから、
伐採したところで、それはゴミにしかならず・・・。
薪ストーブ大好きな私としては、
歯がゆいのですが。
だって、街路樹や公園の樹木の剪定した枝の処分にだって苦労してるんですからね。
薪として引き取っていったら、大変喜ばれましたよ。
◆固有種 VS 外来種
この問題は、非常に頭が痛い問題ですね。
動物と植物がありますが、今日はひとまず植物がターゲット。
とにかく、外来種は駆除し、固有種を地道に守るしかない。
なお、ここで注意したいのは、
固有種は全て良くて、外来種は全てダメ!というわけではないということ。
そもそも、固有種 VS 外来種という言い方が、よくありません。
繁殖力が弱い種 VS 繁殖力が強い種
ということです。
繁殖力が強い種、イコール、外来種と勘違いされそうですが、
そうではなく。
問題なのは、繁殖力が強い植物で覆われてしまい、多様性が失われてしまうことです。
そのためには、当たり前ですけれど、
どれが繁殖力が弱くて、どれが強いのか、
選別することから始まります。
ここが難しい・・・。
私も、里山保全作業中に、いろいろ植物を見ますが、
名前を知らないものが多く、
意識していないと、選別などできません。
これは、勉強するしかないですねぇ。
さすがに、オオブタクサぐらいは分かりますが・・・。
今日は、こいつに注意!という話もありました。
はい、これから勉強します・・・。
最後に思ったのが、
生物多様性は、なぜ大切なのか?
ということです。
この本質的な問いに、正面から回答しているのを見たことがありません。
あ、もしあったらごめんなさい。
私個人的な見解としては、
どんな生き物も、
存在を脅かされないでほしいという、
人の心があるから、です。
そして、多様性とは、
あなたは、あなたらしく。
というリスペクトの精神を表しています。
言葉を代えると、それは愛です。
生物多様性を望むことは愛に他ならない。
だから、大切なのだと思います。