田舎の山 | タケシのありのまま日記

タケシのありのまま日記

旧名から変更しました。

久々に鹿児島の話です。

父の故郷、鶴田町(現在のさつま町)には、父が所有する山がいくつかあります。
山といっても小さいもので、東京ドーム何個分・・・ではなく、大きいところでも草野球がやっと出来るぐらいの広さでしょうか。それもかなり傾斜がきついところです。

父は、祖父と祖母と一緒に、戦後になって台湾から引き上げてきました。
着の身着のまま本家のあるこの土地に戻ってきて、少しずつ稼ぎながら他や畑と一緒に買い足していったのが、これらの山だそうです。

祖父は、これからは木材需要が増えると考え、子供だった父と一緒に山に杉や檜をせっせと植えたそうです。なので、これらの山には、杉や檜ばかり生えています。

しかし、私が生まれるちょっと前に祖父が他界し、父もサラリーマンになったため、山に行く機会は減りました。一番大きいのは、木材の価格が下落したためです。

それでも、父は子供の頃の私を連れて、毎月のように山に行きました。将来、家を建てるときに必要になるだろうと、最低限の山の手入れをしました。下草刈りや枝打ち、間伐など、父の手伝いながら、木が少しずつ大きくなるのが結構、楽しみでしたね。また、山菜や竹の子掘りも毎年楽しみにしていた事の一つです。こうやって、小さかった私も山仕事の真似事を経験していたのでした。

そして、現在。
薪を集めに近くの山に入ると、とても懐かしい気持ちになるのは、この経験のためなのでしょう。
ただ、懐かしいだけではない、ちょっと切ない気持ちもあります。

父は70歳を過ぎ、手入れすることも出来ない山は荒れ放題です。
私が家を立てるときに、と言っていた杉や檜は、何本かは大きくなっているものの、何度も来た台風でかなり傷んでいます。そして、もう使われることは無いでしょう。

私が近くにいたら、山の手入れをしてあげられるのに・・・。
そして、たくさんの薪も手に入れられるのに・・・。

どうすることも出来ないんですけどね~。(^^;
ちょっとそんなことを思ったりする、今日この頃です。