日本人
デモで日本車をぶっ壊したり、デパートに押し 入って商品を盗んだりしている中国人たちを「レベ ルが低い」「下品でしょうがねえ」と見下している 日本人は多いよね。
だけど本当に笑っていられるか、オイラはわから ないと思う。昔はあった「品格」みたいなもんが、 この国でもどんどんなくなってるからね。
街を歩いてみれば、みんな「みっともないこと」 を平気な顔でやらかしてるよな。
たとえば、最新ケータイを手に入れるために徹夜 したり、有名なラーメン屋に1時間以上も行列した り……。今じゃ当たり前の光景だけど、昔の日本の 常識じゃ、これは「みっともないこと」だった。
安いものに飛びつくのだって、昔はどんなに貧乏 でも、周りから「あの家、安い店に乗り換えやがっ た」なんていわれるのが嫌で、少々高くても近所の なじみの店で買ったわけだよ。それがこの頃じゃ、 老若男女問わず10円でも安い店に群がる。
オイラの母ちゃんは、食い物屋に並んだりするの が大嫌いでね。「いくら安くたって、いくら旨く たって、並ばなきゃ食えないなら食うな」って言わ れたよ。「もってけ泥棒、みたいなものを買って得 したっていう根性が気にくわない」って叱られたこ ともある。貧乏だったけど、「自分たちはカネのた めに生きてるわけじゃない」って誇りみたいなもん が確かにあったんだ。
もちろんあの頃だって、本音では安い方がありが たかったに決まってる。だけど、やせ我慢してでも 「精神までは落ちぶれない」って踏みとどまろうと していたんだね。
ところがいまや、みんな貧しさや格差に開き直っ ちまってるよな。生活保護の不正受給なんて最たる もんだよ。
どうやったって生きていけないって人のためには 重要な制度だと思うけど、「できれば受けたくな い」「人様の世話になりたくない」って気持ちが失 われてしまえば、あとは「もらえるものはもらっと け」って話になっちまう。
