朝にはドレーンも抜いて貰え、食事も普通食が提供された。午後には売店へ行ったり病棟内を散歩する事も出来た。
夕方頃主治医が回診に来て、特に問題ないので明日退院して良いと言った。実に呆気ないものなんだなと思った。後から知ったが温存手術なら日帰りが可能なクリニック等もあるみたいで、3泊なら短い方だと思っていたのでとても驚いた。
3月29日 退院
帰りは父が迎えに来てくれた。父は気を使ってくれ「タクシーで帰るか?」と言ってくれたが、荷物も自分で持てたし電車で帰った。
もう一泊位ゆっくり入院していたかったな、なんて思ったりもしたが、手術したとはいえ自力で歩ける様な患者をいつまでも寝かせてはおけないのだろう、入院を待っている患者さんは沢山いるのだし...と思った。
4月下旬
術後の診察と病理結果。
診察室に入り、ふとパソコンの画面をみると大きく打ち込まれた「ルミナルB」という単語が真っ先に目に飛び込んできた。主治医の挨拶や説明より前に「ルミナルAだったらいいな」という淡い期待は秒殺で打ち砕かれ、ネガティブな事柄への反応の素速さに自分を呆れた。
以下、病理結果
●浸潤性乳管癌(乳頭腺管癌)
●大きさ 1.5×1.6
●リンパ節転移 0/4
●グレード 2
●ki67 16パーセント
●Her2 +1
●ER 8点中7 PGR 8点中8
●脈管侵襲 lyありvo無し
これらを総括して、ホルモン療法のみでいいだろうとの事だった。ルミナルタイプの抗癌剤使用の有無はki67値14パーセントで線引きされているそうなので、その事を尋ねたら「2パーセント超えたから、じゃあすぐに抗癌剤って訳でもないからね、あなたはホルモン治療が良く効くと思うから僕は抗癌剤はお勧めしないな」と言った。
ただ、切断段端5ミリほどの所にも癌細胞があった為、放射線治療は25回+ブースト5回の合計30回となった。
ホルモン療法はノルバディックス服薬(5~7年)と、閉経前なのでリュープリンも併用し、しっかり生理をとめますとの事だった。リュープリンはややお高い事も教えてくれ、傷口も問題なく、採血をし、リュープリンをうって終わった。
自分からも尋ねなかったが、特に、再発率の説明みたいな様なものはなかった。主治医が「普通の乳癌だよ、しっかり治療していこうね」と言っていたのが印象に残った。
「普通とはどう言う事なんだろう?」と思ったが、あまり深く考えるのはやめる事にした。
生きている事が素晴らしいと思えた。