8月17日 日曜日 午後
最終レースのNK-1クラスまで6時間、ダラダラとアンニュイな時間を過す。
午後15時30分、スタート前チェックの為に移動して、すんなりとOKの判子をもらう、グリッドは4列目の一番イン側、1台前は袴田のNSが並んでいる。
予選がウェットだったとは言え、奴の後ろに並ぶことになるとは思わなかったが、今年の4月から社会人となり給料をもらいはじめた袴田はタイヤもブレーキパッドも新品を揃え、ハンドルなどのポジションも自分に合わせて新しい物に替えて準備を進めていたのだ。
昨年までは僕のお古のタイヤやパーツを使い、パッドもオイルも交換したことが無かったのに、その真摯な態度にサーキットの女神様がちょっぴり微笑んだのか、マシンもライダーも調子が良さそうだった。
FJ1200のあっちゃんは僕の1列後ろのグリッドだったが、コースイン直前で3番プラグが失火してエンジン不調になり、ウォーミングアップランでレース終了、裏の直線でバイクを止めてリタイヤとなる。
今回は練習を含めて、3日間で全開走行を1、2周しかしていないのでは?
何に呪われているのだろう?
グリッドでスタートを待つ間、DJの方が軽快なトークを交えて選手とマシーン紹介をしてくれる、自意識過剰なのか僕を紹介してくれる時は少し丁寧と言うか、少し扱いが良い気がする。MVXにしてもRGにしても紹介のフレーズが長いのだ。
まあ、へんてこなバイクでチャレンジし続けているので応援してくれてるのか、もしくはへんてこなバイク好きかだと思われる。
特に今回、「ゼッケン44番、グリーンのウォルターカラーRG500ガンマ・・・・」とアナウンスされて大感激してしまいました。
1分前のサインボードがでて、大西君とジュニアがコースから退避する、フラッグが振られてウォーミングランがスタート、マシーンとコースの状況を見ながら再度元のグリッドに着く。
シグナルが点灯し数秒後消灯!一斉にスタート、轟音と共に第一コーナーに飛び込んでゆく。
目のすぐ前に3台のリッターバイクと袴田のNS、1周目から飛ばす袴田、僕も今回から採用したピレリーのレースタイヤを信用してペースを上げていく。
裏のストレート、入り口付近右にヤマハインターカラーのFJ1200とげんなりしているあっちゃん。
ガンマは中速まではパワーが出てるのだが全開にするとデトネーション?ちゃんと爆発せずにギクシャクして前に進まない、何度セッティングしても症状が解消されない、もう3年間悩まされている。
ストレートで袴田のNSに勝てない!! このままでは奴に表彰台を持っていかれてしまう。