多層キバンに関して | 無線ばか!のブログ

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小学生低学年から半田ごてを触り、高校時代にはアマチュア無線に没頭。いまではPROの無線エンジニアとなった無線ばか!のブログ。

多層キバンは様々なところへ利用されている。
無線関連機器においても多層キバンを利用することがある。
ただ、高周波を扱うキバンにおいて、
多層キバンを利用することを当たり前とするのは危険と考える。
なぜならば、層間の距離の管理が難しいからだ。
キバンが4層の場合、L1,L2がひとつのキバンで、L3,L4がひとつのキバンとなっていて、それを相互に接着させるのならば、よいのだが、実際はL2,L3がコアとなり、そこにL1,L4がそれぞれ張りつく。
これはプリプレグや接着剤によって距離が変化することがある。
たとえば、キバンの端にてキバンの総厚みを測定したとしても、キバンの中において、
距離が均等に保てる保証は一切ない。
ここが難しいところである。

会社「波kichi」においては、極力多層キバンは利用しない設計をしている。
それも1.6mmという標準サイズに拘る。
これが一番安定をするということを6年間にわたり体験してきたからだ。
安価にすることばかりが先行して、
試作や量産のロットごとにチューニングが必要なキバンは、
結果的には高いものとなるだろう。


みよしたつお
http://rfwave.jp