新興国富裕層が日本を変えるというクローズアップ現代の中の話は面白かった。
先進国での日本離れの危機感が一方である中で、いかに世界の国々の日本ファンを増やすか、外務省でもいろんな努力をしているようである。
かって日本は、その高い生産管理力やトヨタ方式などに代表されるコスト競争力で質の高い商品を安い価格で提供する戦略で世界の市場を牛耳ってきた。
ところが最近は、世界のソニーなども韓国に追われたり一時評価を落としたこともある。更にIT時代に突入して、日本の世界での位置づけも先進国では後退を余儀なくされている。
そんな中で、新興国の富裕層が日本独特の価値ある商品を見直しているというのである。
それらは、日本の工業力もさることながら、日本のホンモノの価値、本場の価値を認めだしてそれに見合う対価を払うそんな風潮があるという。
幾つも例を挙げていたが、
和牛の肉の品質、確かに世界でこんな牛肉が存在するのは日本だけである。
世界のお金持ちは、日本と違って金持ちのレベルが違うのである。
マグロのトロなどもその味は格別なものだろうし、日本食のように繊細に美しく美味しく料理する文化を世界は持っていない。
そんな日本の食文化が認められてきたと言う。
北海道で今まで、10000円の昼食を出す店はなかったが、今後何軒かがいい素材を使って自信を持って10000円の昼食を道内で提供しようと言うのである。
納得できる質のものを如何に高く提供するかと言う新しいコンセプトに挑戦する。
信州白馬村のオーストラリア観光客誘致戦略もリピーターや口コミに乗る広報戦略を駆使して村全体がヨコに連携した発想で取り組んでいる。北海道でもそうだが、オーストラリアにはないパウダースノーをウリに如何に満足を高く売るか、「値上げの努力」をする逆転の発想が面白い。
これが主流になるかどうかは別にして、究極の差別化戦略である。
いかなるものでも「差別化」は戦略の基本だと思う。