りそな銀行が全国270ある支店の支店長を廃止するという記事が載っている。


その理由は、昔は預金と貸し出しという二つの機能だけであったが、

最近は金融派生商品、デリバテイブだとか投信などの機能も出来て、一人の支店長の能力ではマネージ出来なくなったというのである。

そのため、営業推進と内部管理の二つの機能に分割してそれじれ部長を置き、地域的にはもう少し大きい地域でそれを統括していくというのである。


当然の考え方で、賛成である。

世の中の価値観も多様化し、それにつれて世の中の仕組みも多様化した。

それぞれ専門化された機能に対応するのは専門家でないと満足な対応は出来ないのである。


単純な世の中に通用した、地域別だとか縦型組織、そのベースにあるタテ型発想。

そんなことで今の末端のユーザーの極めて専門化した要求に満足した対応など出来ないのだと思う。


1990年代に私自身、機能別会社を組織し、それぞれ専門化を育成し、ユーザーの種々の要望に応えるべく新組織をつくり当時それなりの効果、実績を残したが、いつの間にか元に戻ってしまった。



横展開の機能別組織は、それを機能させるためには、中で働く人が専門家になることがMUST条件である。

従来の地域集約、縦型組織はある意味素人でも管理できる。

確りとした、コンセプトなしには、機能しないのである。


りそなは、4月から全面的にスタートさせるとか。

銀行に部長は馴染まないとお客さんは思うかも知れぬが、大体銀行特有の頭取とか母店長などのほうがおかしくて、部長のほうが普通の発想である。



ヨコ型の機能別組織の管理運営は、それを経営するトップマネージメントがプロでない限り成功しないと思う。

ただ、いまの日本社会のように極言するとプロでもないアマチュアがプロのような顔をして毎月給料を取っている。

それは単純な誰でも出来る汎用機能であった時代の遺産であるぐらいの認識が欲しいのである。



こんな話になると、つい言い過ぎてしまうが、ホンネである。

りそなは頑張って欲しい。