もう何年も前ですが、地方局のバラエティ番組で、アニメキャラ芸人3人がMCの方とトークするコーナーがあって、
MC「皆さん、公認とかはもらってるの?」
バッファローマン「オレは作者のゆでたまご先生とも仲良くさせてもらってて、公認をもらってるぞ!」
MC「フリーザは?」
フリーザ「私も声優の中尾隆聖さんから公認いただいてます。」
MC「ベジータは?」
ベジータ「オレは黙認だ!」
みたいに答えた場面がありました。
3人目だし、前と同じように答えてもつまらないので、何とか落としたくてこう答えました。
芸人が言う公認か黙認かなんて本人がどう線引きしたかだけの話で、前の2人がどうとか言いたいわけじゃありません。
というより、バラエティのトークなんてその場のノリ重視、何でもかんでも事実を言えばいいってもんじゃないと言いたいのです。
よく思われたいのかプライドが邪魔するのか、意外とこれをやらない人が多い。
例えば、
「非公認が!」
「いや、○○の許可はもらってるから!」
「全然テレビ出てないな!」
「いや、年何回かは出てるわ!」
「毎年2回戦で落ちてるな!」
「3回戦行ったことあるわ!」
「クビになったらしいな!」
「クビじゃなくて話し合って円満にやめたの!」
何てつまらない返しでしょうか!
「うるせー!」とか言ってる方がよっぽどマシです。
わざと事実に反するような情報を言われてるならまだしも、この程度のこと、いちいちマジレスせず、曖昧にしてりゃいいと思うんです。
タレントにもなれてないのに、その程度のイメージのプラスマイナスが何になるというのか。むしろつまらない返しをしたマイナスの方が多いんじゃないでしょうか。
しかも、こんなのが芸歴10年15年とかになってくると、「オレは十何年やってきた」などとさらにつまらないプライドを出してきます。十何年もやってその程度なことを恥じるべきなのに。
活動の幅を増やすのはいいことですが、自分可愛さにチームプレイや人を楽しませることを二の次にするような人は、形を変えたところですぐに行き詰まるんじゃないでしょうか。
前にも書きましたが、特にライブやイベントが中止続きの今、メディアに呼ばれない芸人の活動は自身の動画配信や生配信が中心になります。
それ自体は何も悪くないのですが、自主的にやっている以上、「やらされる」「やらなきゃいけない」状況や、目上や格上と絡む緊張感などがないと、なかなか芸人としての成長は見込めないと思うんです。もちろん、それでいいならいいんですが、絡みたくはない…
「大喜利強くなるには?」と聞かれると、「仲間内だけでやらないこと」と答えてるんですが、それに近いかもしれません。要は「お笑い」を掲げる以上、もっと自らウケるかスベる状況を作らないと、という話です。